吹き抜けで後悔する5つの理由とは?その対策とおしゃれな実例5選を紹介

2025年04月18日

吹き抜けで後悔する5つの理由とは?その対策とおしゃれな実例5選を紹介

「吹き抜け」とは下の階の天井と上の階の床を抜いた空間のことです。

吹き抜けには「開放的で広々としている」や「心地よい日差しが入る」などたくさんの魅力がありますが、プラスの印象ばかり持っていると実際に取り入れた時に後悔する可能性もあります。今回のコラムでは吹き抜けの魅力はもちろん、吹き抜けを採用して後悔した5つの理由とその対策方法を実際にHOLIDAYSで施工した実例をもとご紹介します。

吹き抜けを取り入れた家に憧れのある方はぜひ参考にしてみてください。

  • ■ 吹き抜けとは?その特徴や魅力

    ■ 吹き抜けとは?その特徴や魅力

    〇吹き抜けの魅力


    ①開放的な空間を演出できる

    吹き抜けの最大の魅力はその「開放感」です。吹き抜けにすると天井が高くるため、視界が抜けて視覚的に広くなります。敷地面積がそれほど広くない家でも、開放的な空間を作ることができます。



    ②デザイン性が高くなる

    吹き抜け特有の魅力である広々とした空間は自由に使えるため、天井からおしゃれな照明を吊り下げたりあえて梁を魅せたりと自分好みの空間にすることができます。さらに吹き抜けに合わせて窓のサッシや天井部分のデザインにまでこだわると、ワンランク上のおしゃれ空間になるでしょう。



    ③自然光が入りやすく明るい空間になる

    吹き抜けがあると高い位置に窓を設置することができます。高い位置に設置された窓から入る日光は、1階や部屋の奥まで届くため、日中は電気をつけることなく部屋全体が明るくなります。そのため電気代の節約にも繋がります。



    ➃風通しが良くなる

    吹き抜けは窓に高低差が生まれるため、1階と2階にそれぞれ窓を設置すれば1階から入ってきた空気が2階の窓から出ていくという循環ができます。これにより部屋の中に濁った空気が溜まることを防ぐことができ、風通しが良くなります。さらに、天井にシーリングファンを取り付けることにより、空気循環が促進され心地よい風を感じながら快適な生活を送ることができるでしょう。



    ⑤家族とコミュニケーションを取りやすくなる

    吹き抜けは空間全体に緩やかな繋がりをもたらします。そのためどこにいても家族の気配を感じることができ、コミュニケーションがとりやすくなります。例えば、2階で勉強しているお子様にご飯の用意ができた時には2階へ行かなくてもキッチンやリビングから声をかけることができます。
    このように吹き抜けによって家族との適度な距離感が生まれ、円滑な関係を築くことができるでしょう。




    〇 吹き抜けを採用したおすすめの間取り


    ①吹き抜け×リビング


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    リビングに吹き抜けをつくる魅力ポイントとして、光がよく入って明るい部屋になりやすい点が挙げられます。
    家のなかでも比較的広いスペースを確保することができるリビングに吹き抜けを設置すると、ほかの部屋に吹き抜けを設置するよりも開放感が得られ、吹き抜けの効果をより高めることができます。
    またリビングの高い位置に窓を設置すれば高い位置からの採光や通風も確保でき、部屋全体が明るくなります。
    リビングの日当たりでお悩みの場合は、ぜひリビングに吹き抜けを設置することをおすすめします。




    ②吹き抜け×階段


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    吹き抜けとリビング階段の組み合わせは、開放感を重視している人から近年注目が集められています。
    リビング階段とはリビングの中に設置された階段のことをいいます。特徴としてはリビングの雰囲気を2階まで届けてくれるため、家全体の雰囲気を明るくすることができたり、上の階に行く際は必然的にリビングを通るので家族と顔を合わせる機会が増え、家族間のコミュニケーションが取りやすいことが挙げられます。

    移動目的だけの孤立した階段とは違い、吹き抜け階段は階段の存在感やデザイン性も楽しめる「内装インテリアの主役」にもなります。
    例えば蹴込板のないスケルトン階段にすると、吹き抜けに設置した窓からの自然光がリビングに広がりやすくなります。また、らせん状の階段にすると素材やデザインも豊富になります。
    無駄を無くしつつ、デザイン性のある開放的な家づくりを検討している方はぜひ階段に吹き抜けを取り入れてみてはいかがでしょうか。




    ③吹き抜け×玄関


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    「家の顔」ともいわれる玄関は家の印象を大きく左右する場所です。
    玄関はどうしても狭く圧迫感のある場所になりやすいため、玄関に吹き抜けを取り入れることでその圧迫感を無くすことができます。

    また玄関は外気が室内に入りやすいという特徴があるため、吹き抜けを設置することで家全体の風通しは良くなるものの、吹き抜けと繋がっている部屋の温度に影響が出やすくなります。
    そのため高断熱のサッシを採用して日差しによる暑さを軽減したり、玄関周りの壁に断熱材を入れて保温効果を高めたりすることで玄関吹き抜けのデメリットも解消しつつ、扉を開けた瞬間に広々とした開放的な空間が広がる玄関を作ることができます。

  • ■吹き抜けで後悔する5つの理由とその対策方法

    ■吹き抜けで後悔する5つの理由とその対策方法

    ●夏は暑く、冬は寒くなりやすい

    吹き抜けはフロアに隔たりがないため一般の住宅に比べ、冷暖房の効率が低いというデメリットがあります。暖かい空気は基本的に上昇するため暖房を冬場に効かせても1階は寒くなってしまいます。反対に夏場は2階が暑いという状態になってしまいます。



    【対策】

    上下階の温度差を緩和させるには「全館空調」がおすすめです。「全館空調」とは1台で家全体を冷やす・暖めることができる空調設備です。夏なら涼しい空気が、冬なら暖かい空気が家中の吹き出し口から放出されるため、どこにいても快適な温度で過ごすことができます。全館空調だけでなく、床暖房を取り入れたり断熱性の高い素材を使うことで快適な温度がずっと変わらない造りになります。





    ●音やにおいが気になる

    吹き抜けは1階と2階が繋がった大きな空間のため、1階の音やにおいが2階に伝わりやすいです。特に家族が集まりやすく、にぎやかなリビングに吹き抜けがある場合はより音が響きやすいです。1階のテレビの音や来客の声など、2階で過ごす家族にストレスを与える原因にもなります。音と同様ににおいが2階に伝わることで家の中が汚れやすいと感じることも後悔ポイントの1つです。



    【対策】

    音については壁に吸音材や遮音材を使用したり、静かにしたい部屋は吹き抜けから離すことで緩和されます。においについてはキッチンに換気窓を設けたり、パワーの強い換気扇を選び換気設備を整えることで2階へのにおいの上昇を防ぐことができます。




    ●2階のスペースが狭くなる

    吹き抜けを設けると開放的な空間にはなりますが、2階の床面積が削られてしまうため居住スペースは狭くなります。そのため自分が理想としていた間取りにできない可能性が出てきたり、実際に住み始めてから使いにくさを感じたりすることがあります。吹き抜けは開放的な空間が手に入る代わりに間取りの自由度が制限されるということを念頭に置いておきましょう。



    【対策】

    吹き抜けの設置を最優先にしてしまうと2階のスペースに支障が出るため、事前に必要な部屋数や収納量を確認しておくことがポイントです。また吹き抜けは欲しいけど2階のスペースも確保したいという方は階段部分のみを吹き抜けにするというのも1つの方法です



    ●掃除やメンテナンスに手間がかかる

    吹き抜けは天井が高くなる分、高い位置にシーリングファンや化粧梁、お洒落な照明が設置されるので掃除がしずらくなってしまいます。掃除だけでなく照明やシーリングファンを修理する時に、通常の工事費に加えて高所作業費がかかってしまうため思っていたよりメンテナンス費用が高く、後悔してしまうケースもあります。



    【対策】

    掃除やメンテナンスの手間を少しでも省くためには昇降式の照明やLEDを採用するという方法があります。昇降式を採用することで高いところでの作業や、足場を設けなければならないという危険な状況を防ぐことができます。また掃除の際は上の方の照明や設備からハンディモップを使用してホコリを落とすようにしましょう。



    ●耐震性が低くなる可能性がある

    吹き抜けを作ると床や天井の一部がないので建物の剛性が低下し、地震による揺れが大きくなる可能性があります。また吹き抜け部分が大きいと柱や壁も少なくなるので特に注意が必要です。

    ※剛性とは外部からの曲げやねじりの力に対する弾性のこと。



    【対策】

    耐震性を確保するにはあえて梁や柱を見せる設計にするという方法があります。これによってデザイン性も同時に確保することができます。吹き抜けの床面積が大きい場合は、補強柱を設置することもひとつの解決策です。
    また吹き抜けの特徴でもある大きな窓などの開口部は補強ができないので、耐震上は弱点といえます。しかし窓を小さくしてしまうとせっかくの吹き抜けの魅力である日差しが入りにくくなってしまいます。そこでおすすめなのが「耐震開口フレーム」です。「耐震開口フレーム」を取り入れることで窓の大きさを確保し、明るい住まいにしつつ耐震性も補強することができます。

  • ■吹き抜けを取り入れたおしゃれな実例5選

    シックにまとめた吹き抜けリビング



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    8帖の広々吹き抜けを活かすように、窓・壁紙・照明が計画された事例です。窓や照明で縦のラインを強調することでより吹き抜けの高さをより感じられる作りになっています。

    シックにまとめた吹き抜けリビング

    〇間取り:3LDK

    〇階数:2階建て

    〇全館空調:無

    〇吹き抜けの場所:リビング





    2つ吹き抜けを採用した猫ちゃんと過ごす家



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    リビングと階段に吹き抜けが採用された事例。リビングの吹き抜けにはキャットウォークが造作されており、一番上まで登ると猫ちゃんが広々くつろげる空間が広がっています。

    2つ吹き抜けを採用した猫ちゃんと過ごす家

    〇間取り:3LDK

    〇階数:2階建て

    〇延床面積:107.85㎡

    〇全館空調:有

    〇吹き抜けの場所:リビング、階段

    〇建築費用:2,500~2,999万円





    大きな窓とガラスドアで開放感抜群の吹き抜け



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    リビングに設置された大きな窓とガラスドアによって開放感がアップした吹き抜け。床と天井の色を木目カラーで統一することにより、開放感だけでなくしっかりとまとまりのある仕上がりになっています。

    大きな窓とガラスドアで開放感抜群の吹き抜け

    〇間取り:3LDK

    〇階数:2階建て

    〇延床面積:91.09㎡

    〇全館空調:有

    〇吹き抜けの場所:リビング

    〇建築費用:3000万円以上





    自転車の収納も可能な広々とした吹き抜け玄関



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    玄関に設置された2階部分の天井の高さまである吹き抜け。家に入った瞬間、開放的な空間が広がっています。

    自転車の収納も可能な広々とした吹き抜け玄関

    〇間取り:4LDK+S+パントリー

    〇階数:2階建て

    〇延床面積:128.35㎡

    〇全館空調:無

    〇吹き抜けの場所:玄関

    〇建築費用:2,500~2,999万円





    高窓で柔らかく日差しが差し込む吹き抜け階段



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    67⑧"

    リビングの中にある階段に設置された吹き抜けの事例。吹き抜けには高い位置に大きな窓が設置されているため、リビングに柔らかな日差しと開放感を与える作りになっています。

    高窓で柔らかく日差しが差し込む吹き抜け階段

    〇間取り:3LDK

    〇階数:2階建て

    〇延床面積:143.25㎡

    〇全館空調:有

    〇吹き抜けの場所:階段

    〇建築費用:2,000~2499万円



  • ■まとめ

    ■まとめ

    今回のコラムでは吹き抜けの魅力と採用して後悔したポイントとその対策法についてご紹介してきました。
    いかがでしたでしょうか。

    吹き抜けは複数の魅力だけでなく、デメリットもありその対策法を頭に入れておくだけで実際に生活した時の後悔は少なくなります。
    ぜひ今回のコラムを参考にして後悔のない家づくりをしましょう。

    HOLIDAYSでは完全自由設計でライフスタイルや趣味を反映させたオシャレな注文住宅を提供しています。
    「こんな間取りにしたい!」 「吹き抜けを取り入れたい!」とお考えの方はぜひお近くのスタジオにてご相談ください。

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