「ハイドア」が叶える上質な空間デザイン|そのメリットデメリットや注意点は?

2025年07月28日

「ハイドア」が叶える上質な空間デザイン|そのメリットデメリットや注意点は?

近年、スタイリッシュな住宅デザインの定番として注目を集めている「ハイドア」。
天井まで届く高さのドアは、開放感と洗練された印象を与え、空間そのものをグレードアップしてくれます。

しかし一方で、デザインだけで選んでしまうと費用、施工、メンテナンスなどの側面から後悔してしまうポイントも複数あります。

今回のコラムでは、ハイドアの4つのメリットに加え、注意すべきデメリットや導入時のポイントまで、わかりやすくご紹介します。
ぜひ参考にしてみてください♪


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  • ■ハイドアとは? その定義と種類を徹底解説

    ■ハイドアとは? その定義と種類を徹底解説

    ■ハイドアの基本的な定義

    ハイドアとは、一般的な室内ドア(高さ約200cm)よりも高く、床から天井まで届くように設計されたドアを指します。
    天井高に合わせてオーダーすることで、空間に一体感と開放感をもたらします。ドア枠やノブが目立ちにくいデザインが多く、壁と一体化したようなすっきりとした印象を演出できるのも大きな特徴です。



    ■ハイドアの種類


    ハイドアには、主に開き戸引き戸折れ戸の3つのタイプがあり、それぞれに異なる特徴や使い方があります。
    ここではそれぞれのタイプが持つ特徴や適した設置場所について詳しくご紹介します。

    開き戸


    扉を手前または奥にスイングさせて開け閉めする形式で、昔から使われているスタンダードなタイプです。しっかりと閉まる構造になっているため、遮音性や気密性に優れている点が特徴です。またデザインや素材のバリエーションが豊富で、空間の雰囲気に合わせて自由に選ぶこともできます。
    ただし、開閉時にはドアの可動スペースが必要になるため、限られた間取りでは使いづらいケースもあります。
    また、高さやサイズによっては開け閉めに力がいる場合もあるので、事前に操作性を確認しておくと安心です。



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    ◁左の事例:グレー×木目に海外風をプラス
    ▷右の事例:インダストリアル×ヴィンテージでデザイン性にこだわった住まい




    引き戸


    横にスライドして開閉する引き戸は、動作がスムーズで省スペースに適しています。全開にすることで空間をひとつながりに見せる効果があり、開放感を感じさせたい場所にぴったりです。
    動線を妨げないため、リビングから廊下、キッチンなどの導線にもよく合います。
    また、力の弱い方でも軽く動かせるため、日常的に開閉が多い場所にも使いやすいタイプです。



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    ◁左の事例:家事ラク動線に開放的な吹き抜けを叶えた家
    ▷右の事例:シンプルテイストの全館空調の家




    折れ戸


    折れ戸は、扉が折れながらたたまれる仕組みで、限られたスペースでもすっきり収まりやすい点が特徴です。とくに収納まわりや洗面所、クローゼットの扉として用いられることが多く、ハイドアにすることで天井までの収納も無理なく活かすことができます。また壁とフラットにつながるような枠のないデザインにすれば、空間に統一感が生まれ、洗練された印象になります。



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    こちらの事例:お気に入りの場所で過ごすレトロモダンハウス



    ■素材とデザインのバリエーション


    ハイドアには、木材スチールガラスなど多様な素材があり、それぞれに異なる表情と特徴があります。
    選ぶ際は、お部屋のデザインや使用目的に応じて、素材の質感やメンテナンス性、耐久性をしっかりと確認することが大切です。
    また、壁や天井との調和を意識したシンプルで洗練されたデザインを選ぶことで、空間をより広く、美しく見せることができます。下記に代表的な素材の特徴をまとめましたので是非参考にしてみてください。



    特徴適した場所
    ガラス光を通す透明感があり、開放的な印象を与えることができる。  リビング・廊下・パントリー
    スチール無機質でシャープな印象を与えるスタイリッシュな素材。玄関ホール
    木製温かみがあり、ナチュラルからシックまで演出可能。リビング・寝室・クローゼット

  • ■ハイドアを導入する4つのメリット

    ■ハイドアを導入する4つのメリット

    視覚的な縦長効果で空間が広く見える

    ハイドアの最大の魅力は、ドアを開けたときに生まれる「開放感」です。一般的なドアは高さが約2mほどで、その上に垂れ壁があるため視界が遮られてしまいますが、ハイドアは天井まで高さがあるため、視線が奥まで抜け、空間をより広く感じさせてくれます。

    ※垂れ壁・・・ドアと天井の間にある壁のこと。ハイドアではこの垂れ壁をなくすことで、天井までドアが伸びているように見えます。




    スタイリッシュに仕上がる

    ハイドアは、枠を目立たせない設計や面の揃ったデザインにより、空間全体をすっきりとスタイリッシュに見せてくれます。特に枠レスで大型のタイプを採用すると、ラインが少なくなり、空間に洗練された印象と高級感を与えることができます。ドアの素材やカラー次第で海外インテリアのような重厚感のある仕上がりも可能で、上質な空間を求める方にぴったりです。



    採光・通風効果が向上する

    ハイドアは垂れ壁がないため、隣室や廊下からの自然光がドア上部を通して差し込みやすくなり、室内全体が明るく感じられます。また、光だけでなく空気の流れもスムーズになるため、室内の空気循環や換気効率も高まります。窓を開けた際の通風も促進され、より快適な住環境を実現できます。




    家具の移動や物の出し入れがしやすい

    ハイドアは一般的な室内ドアよりも高さがあり、枠のないデザインも多いため、大型の家具や家電の搬入・搬出がスムーズに行えます。引越しや模様替えの際も、ドアの高さや開口部に余裕があることで作業がしやすく、ドア枠にぶつけて傷をつける心配もなくなります。さらに収納扉として活用すれば、上部スペースまで有効活用できます。

  • ■知っておきたいハイドアのデメリットと注意点

    ■知っておきたいハイドアのデメリットと注意点

    費用が高くなる傾向にある

    ハイドアは一般的なドアよりもサイズが大きく、デザイン性や施工の手間もかかるため、価格は高くなる傾向にあります。通常の室内ドアが2~4万円程度に対し、ハイドアは4.5~10万円程度と、2倍以上になることもあります。さらに、天井高に合わせた特注仕様や、壁と一体化するような高いデザイン性を求めると、材料費・人件費ともにコストがかさみやすくなります



    設置スペースの確保が必要になる

    ハイドアは高さがあるだけでなく、開閉時に広いスペースを必要とします。特に開き戸の場合、ドアの可動域を確保するために、家具の配置や動線計画に注意が必要です。引き戸タイプであっても、壁面にドアが引き込めるだけのスペースが必要です。事前に設置位置や周辺環境をよく確認しておくことがポイントです。



    開閉が重たくなる

    ハイドアは一般的な室内ドアよりもサイズや重量があるため、開閉時に重く感じることがあります。特に開き戸タイプは表面積が広く、空気抵抗の影響も受けやすいため、高齢の方やお子さまには負担になる可能性もあります。引き戸タイプソフトクローズ機能を取り入れることで負担を軽減できますが、その分コストが上がる点も考慮する必要があります。



    圧迫感を感じる場合がある

    ハイドアは天井まで届く大きな存在感ゆえに、設置する部屋の広さやドアの色によっては圧迫感を与えてしまうこともあります。特にコンパクトな空間では、濃い色や重厚なデザインが強調されすぎる可能性があるため注意が必要です。圧迫感を軽減するには、壁と同系色のハイドアを選んだり比較的広いリビングや玄関ホールなどに設置することで、開放感を活かした空間演出ができます。

  • ■失敗しないハイドアの選び方:後悔しないためのポイント

    設置場所や用途に合わせて種類を選ぶ

    ハイドアには「開き戸」・「引き戸」・「折れ戸」の3種類があり、設置する場所や目的によって最適なタイプを選ぶことが大切です。たとえば、リビングや玄関ホールなど開放感を演出したい空間には開き戸タイプが適しています。一方で、廊下や収納まわりなど限られたスペースには引き戸タイプのほうが動線を確保しやすくなります。生活動線や家具の配置も踏まえ、無理のない導入を心がけましょう。



    素材や色味は周囲とのバランスに合わせて選定する

    ハイドアは床から天井まで高さがあるため、その色や素材によって空間全体の印象を大きく左右します。存在感が強いため、意図的にアクセントとして目立たせる場合を除き、周囲の床材や壁紙とトーンや質感を合わせるのが一般的です。



    開閉のしやすさや安全性を考慮する

    ハイドアはそのデザイン性の高さが魅力ですが、見た目だけで選んでしまうと使いにくさを感じることもあるため、開閉のしやすさや安全性を考慮することも大事なポイントです。特に開き戸タイプは空気抵抗の影響で重く感じやすいため、お子様やご高齢の方がいるご家庭では、特に注意が必要です。日々の使い勝手も重視して、機能性を兼ね備えたタイプを選ぶと快適に過ごすことができます。

  • ■おすすめの設置場5選

     リビング 


    家族や来客が集まるリビングにハイドアを採用することで、空間全体がすっきりと開放的な印象になります。天井までの高さがあるドアは視線を縦に伸ばし、実際の広さ以上に広く感じさせてくれます。デザイン性も高く、スタイリッシュな空間づくりにぴったりです。



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    アウトドアに上品さをプラスした住まい

    間取り:3LDK

    家族構成:ご夫婦+お子様1人

    費用:2500~2999万円

    延床面積:93.57㎡





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    スタイリッシュさと過ごしやすさを兼ね備えた家

    間取り:3LDK

    家族構成:ご夫婦 +お母様+お子様2人

    費用:3000万円以上

    延床面積:195.4㎡





     玄関ホール 


    家の第一印象を決める玄関には、重厚感と品のあるハイドアがよく合います。天井まで続くドアは空間に広がりを持たせ、高級感を演出してくれます。



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    家族とつながるナチュラルモダンハウス

    間取り:2LDK

    家族構成:ご夫婦+お子様1人

    費用:2500~2999万円

    延床面積:98.83㎡





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    お気に入りの場所で過ごすレトロモダンハウス

    間取り:3LDK

    家族構成:ご夫婦

    費用:2500~2999万円

    延床面積:104.33㎡





     パントリー 


    キッチン周りの収納スペースであるパントリーにハイドアを使うことで、ドアの存在感を抑えて空間全体がすっきりとまとまります。周囲と一体化したデザインなら生活感を隠せるため、統一感を保ったまま収納性を高めることができます。



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    お気に入りの場所で過ごすレトロモダンハウス

    間取り:5LDK

    延べ床面積:117.13㎡

    費用:2000万円未満





     クローゼット 


    クローゼットにハイドアを使用すれば、収納空間を天井付近まで無駄なく活用できるようになります。扉が大きいため、大きな荷物の出し入れもスムーズに行え、折れ戸タイプにすることで省スペース性も確保できます。デザイン次第で、収納扉をインテリアの一部に見せることも可能です。



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    インナーバルコニーでアウトドアを愉しむグレイッシュな家

    間取り:2LDK

    延べ床面積:109.44㎡

    費用:2500~2999万円

    延床面積:109.44㎡





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    タイルで彩るナチュラルハウス

    間取り:3LDK

    家族構成:ご夫婦+お子様2人

    費用:2500~2999万円

    延床面積:105.98㎡






     洗面所 


    洗面所や脱衣所などの空間では、引き戸タイプのハイドアを採用することで、限られたスペースを効率的に使うことができます。また、ハイドアは換気性や通気性にも優れており、空気の流れを妨げにくいため湿気がこもりにくくなります。



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    落ち着き感のあるシンプルモダンな家

    間取り:3LDK

    家族構成:ご夫婦+お子様1人

    費用:2000万円~2499万円

    延床面積:95.64㎡





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    落ちつきのある上質なガレージハウスス

    間取り:3LDK

    延べ床面積:124.6㎡+ガレージ



  • ■まとめ

    ■まとめ

    今回はハイドアについてご紹介しましたが、いかがでしたか?
    空間を広く見せたり、スタイリッシュな印象を演出できるハイドアは、取り入れるだけで住まいの雰囲気を格上げしてくれます。

    その一方で、費用や使い勝手といった点にも注意が必要です。
    自分の理想の暮らしや空間に合わせて、メリット・デメリットを踏まえた上で、後悔のない選択をしていきましょう。

    HOLIDAYSでは、お客様のご要望を丁寧に伺いながら、一緒に理想の住まいをカタチにするお手伝いをしています。
    こんな雰囲気にしたい」「ハイドアを使った間取りに興味がある」といったご希望がありましたら、ぜひお気軽にご相談ください。

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