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2025年12月06日
2025年12月17日
近年、シンプルモダンな箱型住宅や、外からの視線を遮断したプライベート重視の住まいが増えたことで、「窓が少ない家」という選択肢が注目されています。
一方で、「暗くなりそう」「風通しは大丈夫?」といった不安の声もよく伺います。
窓の数が少ない家は、設計によって快適にも後悔にもなってしまいます。
この記事では、窓を減らすことのメリット・デメリット、そして後悔しないための設計の工夫を詳しく解説します。
CONTENTS
家の中でもっとも熱が出入りするのが窓です。そのため、窓を必要以上に多くつくらないことで、
・冬の冷気が入りにくい
・夏の暑さを遮りやすい
・冷暖房効率が上がる
・光熱費の削減につながる
といったメリットがあります。
また、壁が多くなることで面材がしっかり入り、耐震性の向上にもつながります。
隣家が近い土地や道路に面した敷地では、大きな窓をつくると外からの視線が気になりやすくなります。
窓を減らしたり配置を工夫することで、
・カーテンを閉めっぱなしにしなくていい
・道路側から中が見えない
・1日中リラックスできる空間に
といったプライバシー性の高い暮らしが実現します。
窓を少なくすることで、キューブ型のような生活感を抑えたシンプルモダンな外観がつくりやすくなります。
また壁が増えることで、
・大きな家具を置きやすい
・アートを飾りやすい
といった室内でのメリットも生まれます。
窓は「設置費用」「掃除」「メンテナンス」など、長期的に見てもコストがかかる部分です。
窓が少ない家は、
・掃除の手間が減る
・結露のリスクが減る
・サッシ関連のメンテコストが抑えられる
といった生活面でのメリットがあります。
窓を減らすことにはメリットだけでなく、注意点もあります。
ただし、それぞれに対策がありますので安心してください。
窓の数が少ないとその分採光がしづらく、どうしても「暗さ」が出やすくなります。
〈対策〉
・天窓(トップライト)を活用する
・高窓(ハイサイドライト)で視線を遮りつつ採光
・吹き抜け+上部窓で家全体へ光を届ける
特に天窓は一般的な窓の約3倍の採光があると言われています。そのため、壁面の穴を増やさずに採光を確保したい場合は天窓の設置をおすすめします。
壁が多くなる分、視線の広がりが制限されるため、空間に閉塞感や圧迫感を与える場合があります。
〈対策〉
・吹き抜けや勾配天井で縦の広がりをつくる
・室内窓やガラス扉で空間に抜けをつくる
・内装を明るい色でまとめる
白やベージュなどの明るいトーンは、空間を大きく見せる効果があります。
風の「入口」と「出口」が確保できないと、空気の流れを作り出すことが難しくなります。
〈対策〉
・採風窓(すべり出し窓)を設置
・風の通り道を考えた※パッシブデザイン
・機械換気システムで窓に頼らない通風計画
※パッシブデザイン:太陽光や風など自然の力を活かして快適にする設計手法。
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窓は強盗の主要な侵入経路となりやすいため、窓が少ないことは防犯面での大きなメリットになります。しかし侵入が困難であるということは、同時に緊急時に外部の脱出がしづらいという側面を持ちます。窓は災害時における重要な避難経路として機能するため、窓が少ないと、非常時に逃げ道が限定され、安全な避難を妨げるデメリットに繋がります。
〈対策〉
・避難しやすい道路や通路に面した場所に窓を配置
・2階・小屋裏に非常用ハッチを設置
・家の正面は窓を少なくすることで外観デザインに配慮しつつ、建物の裏側や側面に緊急出口となる窓を確保
ポイント💡
窓の開閉がスムーズに行えるか、日頃からチェックしておくことが重要です。
・室内窓やガラス扉など抜け感のある素材を採用
・採光を防げる間仕切りや建具を減らす
光の通り道を確保することで、窓が少なくても明るい室内になります。
・中庭や吹き抜けの高窓を活用
外から見えない位置に窓を配置することで、プライバシーを確保しつつ明るい家がつくれます。
方角ごとに以下の特徴があります。
・東:朝日を取り入れたい寝室
・南:メイン採光
・西:西日は強いため最小限に
窓の数が少なくても、配置を工夫することで効率よく採光できます。
窓の少ない家は、配置によって奥まで光が届かない場合があるため、照明の質が満足度を大きく左右します。
・間接照明で奥行きを演出
・室内全体に光が行き渡るよう、ダウンライトの位置を計算
・昼白色(一般的な白色)・電球色(暖色系)は目的に合わせて使い分け
設計段階で照明計画までセットで考えることが大切です。
窓の数を抑えながらも、明るさ・開放感・デザイン性を両立しているお住まいをご紹介します。
「窓が少ない家ってどんな雰囲気?」「暗くならない工夫は?」といった疑問の参考として、ぜひご覧ください。

モルタル調のライトグレーの外壁に、木目とホワイトの塗り壁外壁が映える外観。窓を減らしつつガラス扉で抜け感を演出し、窓を3方向に設けることで日の移ろいを感じる空間に。


塗り壁調グレーの外壁に木目の玄関ドアを合わせた落ち着きのある外観。道路側の窓を最小限に抑えつつ、吹き抜けの高窓から光を取り込み、プライバシーと明るさを両立しています。


落ち着いたカラーでまとめたシンプルな外観が印象的。コーナー窓と中二階からの光を取り込むことで、窓のないキッチンも明るく心地よい空間に仕上げています。


中庭を中心に光を取り込む内に開く設計が特徴の住まい。外観は縦のラインを意識した窓配置で、シンプルながら上品さのある佇まいに仕上げています。


アンティークな雰囲気のあるレンガ調の外壁を取り入れた、温かみを感じるブルックリンテイストの外観。採光の取りやすい南東側にのみ窓を設置し、外からの視線を抑えながら明るさを確保した住まいです。


壁面を照らすように取り付けた間接照明のあかりがリビング全体を優しく包みます。全面横長窓を採用し、吹き抜けと組み合わせることで、外からは閉じながらも室内は明るく開放的な空間を実現しています。

窓を少なくした家は、「暗くなりそう」「風通しが不安」といったイメージを持たれがちですが、設計の工夫次第で快適さやデザイン性を高めることができます。
外からの視線を気にせず暮らせるプライバシー性や、断熱・気密性の向上、メンテナンスのしやすさなど、窓を絞ることで得られるメリットも多くあります。
一方で、採光や通風、開放感に不安がある場合は、天窓や高窓、中庭、吹き抜け、室内窓、照明計画を組み合わせることで、窓が少なくても明るさと心地よさを十分に確保できます。大切なのは「数」ではなく、光の入り方や抜け感をどうつくるかです。
実例でもご紹介したように、HOLIDAYSでは外からの見え方を整えながら、室内にしっかり光と開放感を取り込む住まいづくりを行っています。
窓の多さに捉われず、自分たちの暮らしに合った採光・デザインを計画することで、快適で心地よい住まいが実現します。
愛知県を中心に岐阜県、三重県、静岡県で注文住宅を手がけるHOLIDAYSでは、「デザインも性能も諦めたくない」そんなお客様の想いをカタチにします。耐震性能の最高等級3、断熱性能UA値0.46以下の高断熱を標準としつつ、建築デザイナーがお客様の趣味やライフスタイルを反映したプランをご提案。土地探しからワンストップで対応し、後悔しない家づくりをトータルでサポートします。