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2024年10月08日
2026年08月29日
リビングに設置する和室は、家族の生活スタイルに応じて多目的に活用できる便利な空間。
仕切りの有無や床の高さなど、設計のポイント次第で空間の印象や使い勝手が大きく変わります。
今回のコラムでは、おしゃれで機能的なリビング和室のメリットや、設計時に考慮すべきポイントについて詳しく解説します。
是非最後までご覧ください。
CONTENTS

仕切りがあれば急な来客時にも安心です。リビングにある物を一時的に移動させたり、収納スペースとして活用できるため、急な対応でも部屋全体をすっきり片付けることができます。また、仕切りがあることでプライベートな空間も確保できるため、来客用の寝室としても活躍します。家族のプライバシーを守りながら、個室のように和室を使うことができる点も大きなメリットです。
【フラットタイプ】

リビングと段差なく繋がるフラットタイプは、リビングの延長として和室を使用したい方におすすめです。段差がないため、一体感があり最も開放的な印象を与えます。また、小さなお子様や高齢の方がいる家庭でも安心して利用できるため、家族全員が快適に過ごせる空間を作り出すことができます。
【小上がりタイプ】

小上がりタイプは、リビングと和室の間に段差を設けることで、自然に空間を仕切ることができます。リビングとは少し異なるゾーンを作りながらも、つながりを感じられる間取りになります。さらに、段差部分は腰掛けとして使うこともでき、日常的に和室を利用する方に便利です。
リビング横に和室や畳コーナーを設ける際、「どのくらいの広さにすればいいの?」と悩む方は少なくありません。畳スペースの広さは、用途やLDK全体の広さとのバランスを考えて決めるのが失敗しないポイントです。
ここでは、代表的な「3畳」「4.5畳」「6畳」のそれぞれの特徴とおすすめの用途を解説します。
3畳の畳コーナーは、LDKの広さを圧迫せずに省スペースで設置できるのが最大の魅力です。コンパクトなためキッズスペースや作業場所に最適で、小上がりタイプにするとリビングのアクセントとしてもおしゃれに映えます。
【おすすめの用途】
子どもの遊び場・お昼寝スペース、ちょっとした家事・テレワーク空間、読書コーナー
【こんな方におすすめ】
リビングの広さを優先したい方、ミニマルに畳の心地よさを取り入れたい方
リビング横和室の中で最も選ばれているのが4.5畳です。大人用の布団を2枚敷くことができる広さがあるため、普段使いから来客対応まで柔軟に活用できます。
【おすすめの用途】
お昼寝・キッズスペース、洗濯物をたたむ家事スペース、親族や友人の宿泊部屋(客間)
【こんな方におすすめ】
来客用としても使いたい方、将来的に多様な使い方を想定している方
6畳の和室は、独立した客間としてしっかり活用できる十分な広さがあります。将来的に「1階だけで生活を完結させたい」と考え、ご夫婦の寝室として使う場合にも適しています。
【おすすめの用途】
本格的な客間・仏間、将来の主寝室、大家族が集まる団らんスペース
【こんな方におすすめ】
将来のバリアフリーな暮らし(1階完結型)を考慮したい方、格式ある和室を作りたい方
畳は、空間の雰囲気を大きく左右する重要な要素です。畳には、縁ありと縁なしの2種類があり、家の雰囲気やデザインの好みに合わせて選ぶことで、和の魅力を存分に楽しむことができます。
「縁ありの畳」は、畳の縁にデザインを施すことができるため、縁そのものをアクセントとして活用できます。縁の色や模様によって部屋全体の印象が大きく変わるため、伝統的な和の雰囲気を楽しみたい方におすすめです。
「縁なしの畳」は、モダンでおしゃれな印象を与えます。畳の向きと光の加減によって市松模様が現れ、スッキリとした広がりのあるデザインに仕上がります。ただし、縁がないため、角が擦り切れやすく、普通の畳に比べて価格が高めである点は注意が必要です。
和室には、畳に使用されるイ草がもたらす調湿効果やリラックス効果があります。イ草に含まれる「フィトンチッド」や「ジヒドロアクチニジオリド」という成分は、特にリラックス効果が高いことで知られており、ジヒドロアクチニジオリドは森林の香りとしても知られ、紅茶やマンゴーにも含まれている成分です。
さらに、畳の緑色は疲れた目を休ませ、安心感を与える効果があります。畳の調湿効果も大きく、和室を寝室として使用することで、快適な湿度を保ちながら過ごすことができます。
お子様のいるご家庭はキッズスペースとして、在宅ワークをされる方はワークスペースとして使用するなど多目的に使用することが可能です。下記のように、用途別にそれぞれメリットがあります。
用途 | メリット |
|---|---|
キッズスペース | 家事をしながら子どもの安全を確認できる |
ワークスペース | ・静かな環境で集中できる |
家事スペース | 和室を仕切りとして活用することで、家事の道具を一箇所にまとめやすい |
収納スペース | 小上がり部分を収納として有効活用できる |
寝室スペース | 布団を敷かなくても、畳のクッション性で身体に負担がかからない |
和室を設けることで、そのスペース分が他の部屋や収納エリアに割かれ、全体の間取りに影響を与えることがあります。特に、リビング横に和室を設置すると、リビング自体が狭くなったり、キッチンやダイニングエリアの広さが制限される可能性が高くなります。
打合せの段階で、他の部屋や収納とのバランスを考慮し、スペースの有効活用を検討することが重要です。
畳は使用していくうちに、表面が擦り切れたり、色あせたりしてしまいます。そのまま放置すると、汚れがたまりやすくなり、虫が発生する原因になるだけでなく、健康面や衛生面にも影響が出る可能性があるため、定期的なメンテナンスが必要です。
畳の上に重い家具を置くと、畳が傷んだりへこんだりする可能性が高く、畳の寿命を縮めてしまいます。また、畳は表面が柔らかいため、家具の足によって跡が残りやすく、見た目にも影響します。和室では収納棚やソファなどの大型家具を避け、座卓やロースタイルの家具を設置するのがおすすめです。


格子で程よく目線を遮りつつ、地窓からの柔らかい光で落ち着く空間になった小上がりの畳コーナー。足元の引き出し収納はお子様のおもちゃ入れに便利で、カウンター付きなのでデスクスペースやスタディコーナーとしても活躍します。


広々としたLDKの横に6畳の和室を配置。通常は客間として利用し、将来はご夫婦の寝室となるように設計しています。LDKと和室をプリーツスクリーンで仕切ることで、普段はLDKと和室を繋げた開放的な空間とし、和室を利用する時はおろして区切るといった場面に合わせた間仕切り方法にする工夫をしています。


大きな三角垂れ壁でくり抜いた先には、ネコちゃんと一緒に横になってくつろげる畳スペースを設置。縁なし畳を採用し、モダンな雰囲気を演出しています。


鏡面仕上げの板間と掛け軸用のくぼみをブラック色で仕上げることで、和室でありながらモノトーンのホテルライクのテイストを演出。アクセントとして台形の垂れ壁を採用しています。


アーチ形の垂れ壁と丸窓、ペンダントライトが畳空間のアクセントに。地窓からはタイルデッキの様子が見え、程よい自然光を取り込めます。断熱性の高いハニカムスクリーンを採用し、LDKと調和するデザインになりました。


フロート収納(浮かせ収納)を造作した、おしゃれな小上がり畳スペース。畳の下に収納を浮かせたデザインで足元を軽く見せつつ、お子様のおもちゃなどもたっぷり収納可能です。


畳を取り入れながらも北欧のテイストに仕上げたこだわりのヌックスペース。ヌックを囲う上部の斜め壁には、ベージュ系のアクセントクロスを用いることで立体感を強調しています。小上がり部分には収納スペースを設ける工夫もしています。


TV面には一部タタミスペースがあり、ごろんとお昼寝をしたりするのも気持ちのいい空間に。ダイニング側の窓は掘り込みカーテンボックスにすることで、すっきりと天井高も高く見えるように計画しています。


大家族みんなで団らんできるようリビングスペースは広めに確保し、畳コーナーを設けています。さらにFUGAというダブルロールのロールスクリーンを採用し、希少な調光ロールスクリーンで、リビング全体の品格を向上させています。


LDKの一角に設けたおしゃれな畳スペース。落ち着いた配色でゆったりくつろげる空間に仕上げました。天井埋込のロールスクリーンを下ろせば、来客時や昼寝の際もLDKとスッキリ仕切れます。

リビング横に和室や畳コーナーを計画する際、事前の検討が不十分だと「作ってみたけれど使い勝手が悪い」「掃除やお手入れが大変」「LDKが狭く感じて後悔した」といった失敗につながることがあります。
後悔しない理想のリビング和室を実現するために、設計段階で押さえておくべき5つの重要ポイントを解説します。
予め和室をどのような目的で使うのかを決めておくことが重要です。せっかく計画しても、具体的な用途が明確でないと「結局ほとんど使わなかった」という結果になる可能性も。来客用のスペースとして利用したいのか、子どもの遊び場や家族のリラックススペースとして使いたいのか、それともワークスペースや収納スペースとして活用したいのかを事前にしっかり検討しましょう。
間仕切りがあるかないかによって、空間の印象や使い勝手が大きく変わります。来客スペースや収納スペースとして活用する場合、ある程度プライバシーを確保できるように仕切りを設けると良いでしょう。ふすまや引き戸を使うことで、必要なときだけプライベート空間を作ることが可能です。
一方、日常的に和室をリビングの一部として使用する場合は、間仕切りを設けないことで、広々とした一体感のある空間になります。また、ドア以外にもロールスクリーンを設置するという選択肢もおすすめです。必要なときだけサッと仕切ることができるため、使い勝手が良く、デザインの自由度も広がります。
和室の床をリビングと同じ高さにするか、小上がりにして高低差をつけるかによって、空間の使い方や印象が大きく変わります。
リビングと同じ高さにする場合、一体感が生まれ、和室とリビングが自然に繋がるため、広々とした開放感を感じられます。また、段差もないため、小さな子どもやお年寄りにも安全で使いやすいのが特徴です。
一方、小上がりにする場合、視覚的に区切られた空間を演出することができます。また、床下を収納スペースとして有効活用できるというメリットもあります。
家族構成やライフスタイルは時間とともに変化するため、和室の用途や間取りの変更に柔軟に対応できる設計にしておき、将来のリフォームを視野に入れておくと良いでしょう。
例えば、将来的に和室をリビングに組み込んだ一体型のリビングにすることを想定し、あらかじめ仕切りを取り外しやすい構造にしておいたり、畳をフローリングに変えることを考慮し、配線や配管の位置などをあらかじめ工夫しておいたりすると、将来のリフォームコストを抑えることができます。
今回のコラムでは、リビング和室の間取りやメリット、設計に前に決めておきたいポイントについてご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
和室を計画する際、まず最初に決めておきたいことは"用途"です。
用途を明確にすることで、家族のライフスタイルに合った間取りや設備を取り入れ、長く快適に暮らせる空間が実現します。
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