注文住宅の固定資産税が安くなる!?その方法や計算方法、注意点まで徹底解説!

2025年06月03日

注文住宅の固定資産税が安くなる!?その方法や計算方法、注意点まで徹底解説!

注文住宅を建てる際、どうしても気になるのが「固定資産税」。
せっかく理想の住まいを手に入れても、毎年かかる税金が想定より高ければ家計の負担にもなりかねません。
実は、建て方や設備の選び方次第で、固定資産税を抑える工夫ができることをご存じでしたか?

今回のコラムでは、固定資産税の仕組みや計算方法、注意すべき設備や仕様選びのポイントについてご紹介しています。是非最後までご覧ください。

  • ■ 固定資産税とは?その基本を理解しよう

    ■ 固定資産税とは?その基本を理解しよう

    固定資産税は、建物や土地、会社の備品などの固定資産に対して課される地方税です。
    毎年1月1日時点の所有者に課税されるため、1月2日以降に不動産を購入した場合、その年の固定資産税は前の所有者(=売主)が納めることになります。しかし、実際の不動産取引では、固定資産税を引き渡し日を基準に売主と買主で日割り精算するのが一般的です。

    納税義務者毎年1月1日時点の固定資産所有者
    課税対象土地、家屋、償却資産(事業用資産)
    税率1.4%

    ※自治体によって異なる場合があります。

    納付時期年4回に分けて納付、または一括納付


    ◎固定資産税の評価方法

    固定資産の評価は、固定資産評価基準に基づいて行われ、3年ごとに見直し(評価替え)があります。そして、その評価方法は土地と建物で異なります。


    〇土地

    土地の評価額は、地価公示価格や不動産鑑定士による評価を参考に、固定資産評価員が決定します。
    【例】土地の地目(宅地、田、畑など)/土地の形状、面積/土地の利用状況/周辺の環境/道路状況


    〇建物

    建物の評価額は、再建築価格を基準に、経過年数や損耗状況などを考慮して決定されます。
    【例】家屋の種類(住宅、店舗、事務所など)/家屋の構造(木造、鉄筋コンクリート造など)/家屋の建築年数/家屋の床面積/家屋の設備の状況

  • ■ 固定資産税の計算方法とシミュレーション

    ■ 固定資産税の計算方法とシミュレーション

    固定資産税(※1)=課税標準額(※2)×税率

    ※1:100円未満切り捨て
    ※2:1000円未満切り捨て


    固定資産税は課税標準額に税率をかけて算出することができます。
    課税標準額は評価額に減額措置が加わった金額になり、主に適用される減額措置は下記になります。


    ◇小規模住宅用地の軽減措置

    適用内容:土地面積200㎡以下の場合、評価額×6分の1
    ※200㎡を超える部分は評価額×3分の1


    ◇新築住宅に対する固定資産税の減額措置

    適用内容:建築から3年間は固定資産税が2分の1
    ※床面積120㎡までの部分のみ



    計算シミュレーション✓

    ①評価額2500万円、面積190㎡の土地の場合

    土地の面積が200㎡以下のため、「小規模住宅用地の軽減措置」が適用され、評価額は6分の1になります。

    (評価額2500万円×1/6)×税率1.4%=固定資産税 約58,000円


    ②土地の評価額2000万円、建物の評価額2500万円、面積200㎡、延床面積160㎡、築2年の建物の場合

    土地の面積が200㎡以下、築3年以下のため、「小規模住宅用地の軽減措置」と「新築住宅に対する固定資産税の減額措置」がそれぞれ適用されます。

    土地:(評価額2000万円×1/6)×税率1.4%=約46,000円
    建物:(評価額2500万円×1/2)×税率1.4%=約175,000円
    約46,000円+約175,000円=固定資産税 約221,000円


  • ■ 固定資産税の減額措置について

    ■ 固定資産税の減額措置について

    新築住宅に対する固定資産税の軽減措置を受けるには、原則として申請が必要です。軽減期間は一般住宅で3年間、長期優良住宅で5年間です。この期間を過ぎると、軽減措置は終了し、通常の税額に戻ります。

    土地を購入して住宅を新築した場合、建物完成後に市区町村から家屋調査の案内が届き、その際に軽減措置の申請書類が同封されていることが多いため、案内内容を確認して手続きを進めましょう。

    申請を忘れると軽減が適用されないため、早めの確認と手続きが重要です⚠

  • ■ 評価額に関係する8の要素と固定資産税を安くする方法

    ■ 評価額に関係する8の要素と固定資産税を安くする方法

    固定資産税は、建物の評価額に税率をかけて算出されますが、使用されている設備や建材、施工方法によって決まります。

    浴室の広さ

    一般的に160cm×160cmの1坪タイプの浴室が主流ですが、1.25坪や1.5坪など広めの浴室になると、使用する建材や設備が増えるため、建物の評価額が上がり、固定資産税が高くなる可能性があります。


    キッチンのサイズ

    キッチンが大きくなれば、その分施工面積が増え、手間やコストもかかります。特に、造作家具やシステムキッチン、海外製の食洗機、天然石などの高級素材を使用している場合は、「建物に固定された高額設備」として評価の対象となり、建物の固定資産評価額が上がり、結果として固定資産税が高くなる可能性があります。


    外壁の種類

    タイルや漆喰壁は、外壁の中でも評価の加算ポイントが高い素材です。耐久性に優れ、将来的なメンテナンス費用が抑えられるというメリットもあります。一方、サイディングやガルバリウム鋼板は、比較的安価で、評価上の加算ポイントは比較的低めのため、固定資産税への影響は小さい傾向があります。


    屋根の形状

    屋根に勾配があると屋根面積が大きくなり、使用する素材や施工手間も増えるため、固定資産税の評価額が上がる傾向にあります。一方、陸屋根のようなフラットな屋根は加算ポイントが少ない場合が多いです。また、瓦屋根など高価な素材を使った場合も加算対象となり、固定資産税に影響することがあります。


    太陽光パネル

    太陽光パネルは固定資産税の課税対象となることがありますが、全てが対象ではありません。例えば屋根一体型の太陽光パネルは建物の一部とみなされ、建物の評価額に加算されますが、後付けタイプの太陽光パネルについては、出力10kW未満のものであれば通常非課税となります。4人家族の最適な容量は4~5kWになるので、オール電化を予定していない場合や、将来的に蓄電池・電気自動車との連携を考えていない場合は、10kW未満で設置するのがおすすめです。


    床暖房

    床暖房は快適性を高める設備として、建物の評価額に加算される対象になります。特に全室対応や温水式など高機能なタイプは評価が高くなりやすいので注意が必要です。


    家の面積

    建物の面積が大きくなるほど、施工箇所や使用する資材が増えるため、固定資産税も高くなります。同じ面積であれば、3LDKや4LDKなど間取りの違いによって大きく税額が変わることはありませんが、仕切り壁やドア、造作家具が多い場合は、その分評価額に差が出ることがあります。

  • ■ 固定資産税を抑えるための工夫

    ■  固定資産税を抑えるための工夫

    ◇家屋調査の際に説明を明確にする

    自治体から家屋調査の依頼があった場合は、調査時期や内容に地域差はありますが、基本的には立ち会いが必要です。 その際、設備や仕様の説明はできるだけ正確に伝えましょう。説明の仕方によって評価額に影響が出る可能性もあるため、誤解のないようにすることが大切です。



    ◇クレジットカードで固定資産税を支払う

    固定資産税は自治体によってはクレジットカードで支払いが可能です。 固定資産税自体を減らせるわけではありませんが、クレジットカード払いにすればポイントが貯まり、現金払いよりもお得になるケースがあります。ただし、手数料がかかる自治体もあるため、事前に確認しておきましょう。

  • ■ 固定資産税に関する注意点

    ■ 固定資産税に関する注意点

    建築会社のアドバイスをもらう

    SNSなどにはさまざまな情報が出回っていますが、中には誤った内容や一部のケースにしか当てはまらないものもあります。そのため、固定資産税に関わる設備や仕様については、建築会社や設計士など専門家のアドバイスを受けたうえで判断することが大切です。



    滞納すると遅延損害金が発生する

    固定資産税を滞納すると遅延損害金が発生するため、固定資産税納付のお知らせが届いたら速やかに納付しましょう。納付期限を過ぎると延滞金が加算され、最終的には差押えなどの法的措置が取られる可能性もあるため、注意が必要です。

    納付期限の翌日から1ヶ月以内年7.3%
    納付期限の翌日から1ヶ月超年14.6%

    ※名古屋市役所HP「市税の延滞金」より

  • ■まとめ

    ■まとめ

    固定資産税は、家を持ち続ける限り毎年かかるコストです。
    今回ご紹介した内容を参考に、素材や設備、面積などに気を配りつつ、必要な申請手続きも忘れずに行うことで、無理なく負担を抑えることができます。

    HOLIDAYSでは、お客様のご希望に合わせた間取りやデザインのご提案はもちろん、資金計画までプロがしっかりとサポートいたします。まずはお気軽にご相談ください。

CONTACT

まずはお気軽にご相談ください

選べる相談方法

オンラインで相談する

イベントに参加する

愛知県でライフスタイルを考慮したデザイン性と高気密高断熱な住宅性能を両立するHOLIDAYSが発信する、注文住宅のお役立ちコラムです。注住宅のアイディアや間取りの工夫だけでなく、土地探しや資金計画、住宅ローンに関わるコラムも掲載しています。愛知県でオシャレで高性能な注文住宅をご検討されている方、是非ご覧ください。