【実例5選】アイランドキッチンで後悔しないために!よくある失敗例7つと、注文住宅だからできる解決策

2025年10月07日

【実例5選】アイランドキッチンで後悔しないために!よくある失敗例7つと、注文住宅だからできる解決策

まるでインテリアの一部であるようなデザイン性に優れたアイランドキッチン。
独立している特性上、遮るものがないため、広々としたハイセンスな空間を演出することができます。

家族とコミュニケーションを取りながら料理をしたり、友人を招いてホームパーティーを楽しむなど、お家時間がより充実したものになるでしょう。
その一方で、一般的なキッチンより費用がかかることや収納力に欠ける点、また、キッチン周りの通路を確保するのに広い面積が必要になる点など、メリットばかりではないのが現実です。

今回の記事では、アイランドキッチンでよくある7つの後悔からその解決策、おしゃれな実例もご紹介します。アイランドキッチンにするべきかどうかお悩みの方は、ぜひ最後までお読みいただき、家づくりのヒントとしてお役立てください。

  • ■「アイランドキッチン」とは?

    ■「アイランドキッチン」とは?

    アイランドキッチンとは、カウンターが壁に面さずに、ひとつの島(=アイランド)のように独立して設置されたキッチンのことです。行き止まりがなくキッチン周りを回遊できるため、配膳がスムーズなことや、複数人がキッチンに集まっても移動がしやすいことなどが近年人気の高まっている理由です。


    ~POINT:Ⅱ型(セパレート型)キッチンとの違い~
    アイランドキッチンとよく比較されるのが「Ⅱ型(セパレート型)キッチン」です。

    Ⅱ型キッチンとは、シンクとコンロが2列のカウンターに分かれて平行に配置されたレイアウトのことです。アイランドキッチンは、前述の通り、カウンターが壁から離れて「島」のように独立しているレイアウトを指すため、Ⅱ型キッチンの片方のカウンターが独立していれば、それは「Ⅱ型キッチンであり、かつアイランドキッチンでもある」ということになります。

    つまり、アイランドキッチンが「カウンターが壁から独立しているか」という配置の仕方を指すのに対し、Ⅱ型キッチンは「シンクとコンロが2列に分かれている」という形状を指す、という違いがあります。

  • ■アイランドキッチンでよくある後悔ポイント7選とその解決策

    ■アイランドキッチンでよくある後悔ポイント7選とその解決策

    デザイン性の高さから人気のアイランドキッチンですが、『実際に使ってみたら後悔した…』という声が聞かれるのも事実。
    実は暮らし始めてから気づく意外な落とし穴も。

    本章では、そんな先輩たちの後悔ポイントを7つ挙げ、その対策を徹底解説します。

    特に、設計の自由度が高い注文住宅であれば、これらの問題を計画段階でクリアにできます。後悔を“先回り”する、具体的な解決策を中心にご紹介しますので、設計に入る前にぜひご確認ください。

  • 後悔①【収納】思ったより物が入らない!生活感が出てしまう…

    アイランドキッチンは独立して設置されるため、吊り棚もなく収納スペースに限りがあります。そのため、収納されなかったできなかった物やキッチン用品をカウンター上に置いたままにしてしまうと、どの角度からも見えやすいため露骨に生活感が出てしまい、良さであるはずの開放感が裏目に出てしまう恐れがあります。

    対策

    「大容量の背面収納」と「パントリー」で収納問題を解決🌟

    キッチン裏に、大容量の背面収納を設置すれば、キッチン用品や道具、食器やお皿などをすっきり収納することができます。さらに背面収納前にスライドドアを設置すると、アイランドキッチンの開放感を邪魔せず、スタイリッシュに収納を隠せます。
    また、玄関近くやキッチン横にパントリー(食品貯蔵庫)を設けるのもオススメです。頻繁には取り出すことのないような災害用の非常食やまとめ買いした食品やドリンク、キッチンの予備用品などをまとめて保存しておくことができるので、大幅に収納を増やすことができます。

  • 後悔②【油・水はね】リビングの床や壁まで汚れて掃除が大変!

    壁で仕切られていないアイランドキッチンは、調理中の油や食器を洗った際の水滴が、通路やリビングの床、壁などに飛び散りやすくなっています。せっかくおしゃれでスタイリッシュにしたキッチン。キレイを保つためにその都度お掃除をするのはとても手間がかかり大変ですよね…。

    対策

    「油はねガード」と「床材」の工夫で掃除をラクに🌟

    油や水はねによる汚れは、使用する設備や建材によってある程度抑えることができます。今回は特に重要視されることの多い以下2点のおすすめ種類をご紹介します。

    【POINT.1】油はねガード

    ステンレス丈夫で劣化しにくく熱にも強いため、一般家庭でよく用いられている素材です
    アルミ軽量で加工しやすいため、デザイン性に優れています。また、熱にも強い上に安価であるため、取り入れやすいです。
    ガラス油汚れが素早く拭き取れるので、お掃除が手軽です。また、透明であるためキッチンや周囲のデザインの邪魔をしません。

    【POINT.2】床材

    クッションフロア水に強く、施工も複雑ではないので安価です。また、柔らかい素材であるため、衝撃が吸収され、長時間の調理でも負担を和らげてくれます。
    フロアタイル木目調、大理石調、タイル調、メタル調、アジアンやメタリックなど多種多様な種類があるのが魅力です。また、傷や摩耗に強く、硬さがあるため傷つきにくいというメリットがあります。
    タイル耐久性の高さとお手入れのしやすさが魅力です。ただし、素材が硬いため食器を落とすと割れやすく、冬場は足元が冷えやすいという特徴もあります。

  • 後悔③【ニオイ・煙】料理のニオイがLDK全体に充満してしまう

    仕切りがないため、料理中の匂いや煙がリビング全体に広がりやすく、なかなか換気されないケースも。カーテンやソファなど布製品に匂いがしみついてしまう場合もあるため注意が必要です。
    また、アイランドキッチンは防火の観点から、IHクッキングヒーターを取り入れることも多いですが、コンロと違って上昇気流が起きにくいため、換気扇を作動していても吸い取りが弱くなってしまいます。

    対策

    「高性能の換気扇」と「流れる空気の設計」でニオイ対策🌟

    【POINT.1】 IHの場合はIH対応の換気扇を選ぶ

    IHの特性を考慮し油煙の捕集性能が高くなっているものが多く、中には24時間換気機能がついたものなどもあるため、匂いや煙が充満しにくく快適に料理をすることができます。ガスコンロの場合でも一般的なものより排気力が強い換気扇を選ぶことが重要です。

    【POINT.2】 設計の段階で窓の位置を考慮し、空気の流れをコントロールする
    例えば地域の風向きをもとに風の入口と出口となる窓をそれぞれ対角線上に設けることで、空気の通り道ができ換気がしやすくなります。
    ただし強い風が流れ込むと、反対に換気扇の吸い込みを妨げてしまうため、窓の設置位置や開く方向には注意が必要です。

  • 後悔④【動線・広さ】通路が狭くてすれ違えない!作業スペース不足

    デザインばかりを考えてしまいがちで、案外気が付きにくいのが、キッチンの通路幅です。狭すぎると、すれ違う際や作業に不都合が生じることになるのはもちろんですが、逆に広すぎても無駄な動きが多くなるので、作業効率が悪くなります。

    対策

    「適切な通路幅」を確保したストレスフリーな動線設計🌟

    1人でキッチンに立つ事が多いのであれば、90㎝もあれば十分でしょう。日常的に2人以上で料理をする機会が多かったり、すれ違うことが多いのであれば、最低でも110㎝、余裕をもって120㎝はあるとストレスなく作業できるでしょう。

  • 後悔⑤【丸見え問題】少しでも片付けを怠るとごちゃついて見える…

    広々と開放的であるがゆえに、片付けを後回しにしてしまうとシンクの洗い物や出しっぱなしにしたキッチン用具が丸見えでごちゃごちゃした印象に…。来客時には目隠ししづらく慌ててしまうなんてことも。

    対策

    「手元を隠す立ち上がり」でスッキリ見せる工夫🌟

    フルフラットで洗練されたキッチン空間も素敵ですが、少しハードルを下げて、腰壁(腰ほどの高さの壁)を設置すれば、手元の作業やシンクを隠せるので、急な来客時も安心です。また、腰壁に少し幅を持たせて、お子さんの写真や観葉植物などを置いて気分を上げるのもいいですね。

  • 後悔⑥【コンセント】使いたい場所に電源がなくて不便!

    最近では共働きの家庭も多く、時短できる便利な調理家電が増えていますよね。
    そこで見落としがちなのは、コンセントの位置と数です。冷蔵庫や電子レンジなど常設家電の分はあっても、ミキサーやノンフライヤーなど使用頻度の少ない家電を使いたい時に「ここにコンセントがあれば…!」と思ったことはありませんか?
    作業したい場所から遠いコンセントを使ったり、その都度プラグを抜き差ししたり…。そんな小さな手間が、日々の調理の隠れたストレスになってしまうのです。

    対策

    「腰壁コンセント」や「ポップアップコンセント」で利便性アップ🌟

    キッチンのコンセントで困った時は腰壁や、必要な時だけ引き出して使えるポップアップコンセントがおすすめ。
    腰壁のコンセントは、作業する手元に近くて使いやすいのがメリットです。一方、床面などに設置するポップアップコンセントは、使わない時は収納でき、コードを遮るものがないためスムーズに作業できるのが魅力です。

    その他詳しいコンセント位置や数についてはこちらの記事でも詳しくご紹介しているのでぜひ参考にしてみてください。

  • 後悔⑦【費用】思った以上にコストがかかってしまった

    壁付けキッチンと比べて使用する床面が大きいため、そもそもコストがかかるアイランドキッチン。加えて油に強い床材への変更、高性能な換気扇の設置など、関連する工事も多く、想定していた費用を大幅に上回るなんてことも。

    対策

    予算内で理想を叶える「メリハリのある素材選び」🌟

    「理想のアイランドキッチンにしたのに住んでからのローンが大変…」とならないよう、賢くコストを抑える工夫も必要です。
    例えば、調理中の匂いを防ぐ換気扇の「性能」は、快適な暮らしのために譲れないポイントです。しかし、その中でも価格を抑えたメーカーの製品を選んだり床材は比較的手頃でメンテナンスも楽なクッションフロアを採用したりすることで、全体の費用を調整できます。
    すべてを最高級にするのではなく、こだわりたいポイントを絞ることで、予算内で満足度の高いキッチンが実現します。

  • ■アイランドキッチンおすすめ実例5選

    ①油はねガードを換気扇まで伸ばした汚れにくいキッチン


    油はねガードを換気扇まで伸ばした汚れにくいキッチン"

    油はねガードを換気扇まで伸ばしたハイタイプにすることで、油はねがダイニング側にいくことを防ぐだけでなく、匂いも充満しづらくくなります。

    概要

    間取り:4LDK
    延床面積:97.30㎡
    本体価格:2500~2999万円




    ②パントリーで収納力を確保したⅡ型キッチン


    パントリーで収納力を確保したⅡ型キッチン像"

    パントリーをキッチン側に向けることで調理の動線がスムーズになりました。またリビング側からは見えづらく、空間全体がすっきりとして見えるというメリットもあります。

    概要

    エリア:愛知県知多郡武豊町
    間取り:4LDK
    延床面積:112.20㎡
    本体価格:2000~2499万円




    ③腰壁ニッチで調味料スペースを確保しつつすっきりと見せたキッチン


    腰壁ニッチで調味料スペースを確保しつつすっきりと見せたキッチン

    腰壁ニッチで調味料スペースを確保しつつすっきりと見せたキッチン

    腰壁があることによりすっきりとした上品な印象のキッチン。また腰壁にはニッチを設けることで、収納力と機能性も兼ね備えています。

    概要

    エリア:愛知県豊田市
    間取り:3LDK
    延床面積:143.25㎡
    本体価格:2000~2499万円




    ④通路幅を広く取った余裕のあるキッチン


    通路幅を広く取った余裕のあるキッチン"

    わんちゃんもいるため通路幅は余裕をもって設計しました。広々とした空間が和モダンな雰囲気にもぴったりです。

    概要

    エリア:愛知県東海市
    間取り:5SLDK
    延床面積:133.31㎡
    本体価格:2500~2999万円




    ⑤ブラックで統一したシックでおしゃれなキッチン


    ブラックで統一したシックでおしゃれなキッチン"

    背面の壁にもストーンタイルを施工することで一体感が生まれ、落ち着いた空間にまとまっています。

    概要

    間取り:1LDK
    延床面積:86.79㎡


  • ■あなたはどっち?アイランドキッチンが向いている人・いない人

    おしゃれで開放的なアイランドキッチン。後悔ポイントを聞いて不安になることもあるけど、それでもやっぱり憧れる…という方も多いのではないでしょうか。後悔しないキッチン選びの鍵は、デザインだけでなく、ご自身のライフスタイルに合っているかどうかを見極めることです。 ここでは、どんな人がアイランドキッチンに「向いている」のか、「慎重に検討した方が良い」のかを具体的にご紹介します。ぜひ、ご自身の暮らしを想像しながらどちらのタイプに当てはまるかチェックしてみてください。

    【向いている人】


    家族とコミュニケーションを取りながら料理を楽しみたい


    壁付けキッチンのように遮るものがなく、常に家族の気配を感じながら料理ができるのは、アイランドキッチン最大の魅力です。リビングで遊ぶお子様を見守ったり、家族と話をしながら一緒に夕食の準備をするなど、キッチンが家族のコミュニケーションの中心になります。料理中も会話の輪から外れないため、「作る時間」も「食べる時間」と同じように家族団らんの大切なひとときになります。

    友人を招いてホームパーティーをするのが好き


    アイランドキッチンならではの広々としたカウンターを囲んで、友人たちと一緒にお酒を片手に料理をしたり、出来上がった料理を並べてビュッフェのように楽しんだり。ホストがキッチンに籠りきりになることなく、ゲストとの会話を楽しみながら調理を進められます。キッチンそのものがお洒落な空間を演出してくれるため、まるでお店のカウンターで楽しむような、特別なパーティーシーンが実現します。

    LDK全体に開放感を求め、整理整頓が得意


    キッチンを遮る壁がないアイランドキッチンは、LDK全体に圧倒的な開放感をもたらします。空間の主役となるデザイン性の高いキッチンを選べば、それだけで洗練されたインテリアが完成します。そして、その魅力を最大限に活かすには、整理整頓が欠かせません。日頃からカウンターの上をすっきりと保ち、こまめに掃除をすることが苦にならない方にとっては、常に美しく快適な空間を維持でき、日々の暮らしの質を大きく高めてくれるでしょう。


    【慎重に検討した方が良い人】


    料理に集中したい、キッチンの独立性を重視する


    開放的であるが故にリビングとの境界線が曖昧なため、料理に集中したい人からすると常に人の気配を感じて落ち着かない空間になる恐れがあります。自分だけのペースで調理を進めたいのに、リビングからの声や音が気になる…という状況は避けたいところです。

    こまめな掃除や片付けが少し苦手


    壁や腰壁のあるキッチンなら洗い物や調理台の汚れをある程度隠せても、アイランドキッチンにはそれができません。その「生活感」が空間のノイズとなり、せっかくのスタイリッシュな空間を台無しにしてしまう可能性があります。

    LDK全体の広さにあまり余裕がない


    アイランドキッチンの魅力は開放感ですが、そのために必要な通路幅を確保できないと、かえって窮屈な空間になってしまいます。調理中に家族とすれ違うのも一苦労、といった状況では、毎日の料理がストレスになりかねません。

  • ■まとめ

    おしゃれで開放的なアイランドキッチンは、マイホームを考える際に多くの方が一度は憧れる存在ではないでしょうか。
    家族や友人と集まってホームパーティーを楽しんだり、お子様の様子を見守りながら料理をしたりと、アイランドキッチンがもたらす暮らしにはたくさんの魅力があります。

    一方で、デザインや機能にこだわると、予算が膨らみがちになるのも事実です。しかし、素材の選び方やプランにメリハリをつけることで、コストを抑えながら理想を叶えることも十分に可能です。「我が家の場合はどうだろう?」と気になった方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
    専門のスタッフが、それぞれのご家庭に合わせた最適なプランをご提案させていただきます。

    またHOLIDAYSでは仕様や性能、施工事例などをまとめたカタログ資料を無料でお送りしております。
    興味を持っていただけた方はぜひお問い合わせくださいませ。

監修 注文住宅HOLIDAYS

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愛知県を中心に岐阜県、三重県、静岡県で注文住宅を手がけるHOLIDAYSでは、「デザインも性能も諦めたくない」そんなお客様の想いをカタチにします。耐震性能の最高等級3、断熱性能UA値0.46以下の高断熱を標準としつつ、建築デザイナーがお客様の趣味やライフスタイルを反映したプランをご提案。土地探しからワンストップで対応し、後悔しない家づくりをトータルでサポートします。

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