注文住宅の理想的なコンセントの数と配置は?注意点と合わせて間取り別に解説
2025年03月15日
2025年03月27日

注文住宅を建てる上で大切だけど意外と見落とされてしまうのが「コンセントの配置」。
コンセントの数や配置はそのまま住み心地・生活のしやすさに直結します。
しかしはじめての家づくりとなるとどのようにコンセント計画をしたらいいかに迷ってしまう方も多いでしょう。
今回のコラムではコンセント計画の失敗談から間取り別に必要なコンセントの位置や数、後悔しないための3つの押さえておきたいポイントをご紹介します。
ぜひ今回のコラムを参考にしてコンセント計画をしてみてください
CONTENTS
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■コンセントの数や配置で後悔する?みんなの失敗談を紹介
よく聞くお客様の声
「コンセントをもう少し増やせばよかった」
「寝室のコンセントの位置が使いづらい」
「 電気のスイッチの位置をもう少し考えれば良かった」
「玄関にコンセントを付けるべきだった」
家を建ててから「コンセントの位置や数で後悔している、、、。」とならないように、どんなポイントで失敗しやすいかを事前に知っておくことが大切です。
上記のお客様の失敗の声はコンセントの使用を想像せずに設計されてしまったことで発生しています。
コンセントは住む人の生活スタイルによって必要な個数や場所が様々です。そのためお家づくりを計画するときは、実際に生活した時にどこの位置にコンセントがあれば便利かを想像しながら計画することが重要です。 -
■【リビング】必要なコンセントの数と位置
絶対に必要な箇所(家電)・数
〇テレビの裏側
テレビを見るにはテレビコンセントとテレビを繋ぐケーブルやアンテナケーブルが必要です。テレビの裏側には、4~5口のコンセントがあると理想的です。
〇エアコン横
〇季節家電(扇風機やストーブ)
〇掃除機
一般的な8畳程度のリビングには「4か所」コンセントを設置するのがおすすめです。
あるといい箇所(家電)・数
〇スマートフォンの充電
〇空気清浄機
〇加湿器
空気清浄機や加湿器のように置く場所が決まっているものの近くにはコンセントを設置しましょう。
おすすめの位置
ソファやローテーブルの周囲にコンセントを付けておくとスマートフォンの充電器などに便利です。どこにソファを置くか決まっていれば、ソファの両サイドにコンセントを付けて、充電しながらスマートフォンを使うこともできます。 -
■【ダイニング】必要なコンセントの数と位置
絶対に必要な箇所(家電)・数
〇ダイニングテーブル付近
ダイニングではホットプレートやタコ焼き機、お鍋などダイニングテーブルで使用する調理家電用に1か所はコンセントが必要です。フロアコンセントを採用してコンセントが邪魔にならないような場所に配置することがポイントです。
あるといい箇所(家電)・数
〇カウンター
ダイニングにカウンターがある場合、カウンターの高さに合わせたコンセントが1か所あると、カウンターで仕事をしたり電話機の設置をすることができます。 -
■【キッチン】必要なコンセントの数と位置
絶対に必要な箇所(家電)・数
〇冷蔵庫
〇炊飯器
〇電子レンジ
〇トースター
キッチンにオススメのコンセントの数は3~4か所です。冷蔵庫置き場には専用のコンセントを設けましょう。またキッチンの背面にコンセントを設置すると上記のような日々使う家電の電源の確保をすることができます。
あるといい箇所(家電)・数
〇コーヒーメーカー
〇ミキサー
〇ホームベーカリー
コンロとシンクの間にコンセントを設置すると、上記のような一時的なキッチン家電に使用することができます。
おすすめの位置
キッチンのカウンターにコンセントを設置するとスマホやタブレットを見ながら料理をすることができます。使用する頻度は多くはないかもしれませんが、使いたいときにすぐに挿して使えるという魅力があります。
キッチンは家電が今後増えることも考慮して余裕を持ってコンセントの数を設けましょう。 -
■【洗面所・脱衣所】必要なコンセントの数と位置
絶対に必要な箇所(家電)・数
〇洗濯機用
洗濯機用には2口コンセントを1か所、腰より高い位置に設置するのが理想です。
あるといい箇所(家電)・数
〇ドライヤー
〇ヘアアイロン
〇髭剃り
洗面台備え付けのコンセントは「1200W」までといった限度があるため、上記家電を使う用にもう一つ2口コンセントを設置しておくといいでしょう。
おすすめの位置
足元にも1か所2口コンセントを設置することで寒い冬の時期にヒーターを置くことがきたり、夏にサーキュレーターを使用することができるので、より快適な生活に導いてくれます。 -
■【トイレ】必要なコンセントの数と位置
絶対に必要な箇所(家電)・数
〇温水便座用
温水便座用のコンセントはアース付きコンセントを採用し、目立たない位置に1か所設置するのが一般的です。
あるといい箇所(家電)・数
〇暖房器具
〇プラグタイプの消臭機器
トイレは温水便座用のみでいいと考える方も少なくはありませんが、暖房器具を置くなど多目的用にもう1か所出入口付近にコンセントを設置すると寒い季節に起こりやすいヒートショックを防ぐこともできます。 -
■【寝室・子供部屋】必要なコンセントの数と位置
絶対に必要な箇所(家電)・数
〇エアコン
〇扇風機・暖房器具
〇空気清浄機
エアコンはエアコン専用回線のコンセントを設置しましょう。また季節家電や空気清浄機なども寝室では使用する頻度が高いため季節家電用のコンセントも出入口付近に必要になります。
あるといい箇所(家電)・数
〇ベッド周り
ベッド周りにコンセントがあると、寝ている間にスマートフォンやゲーム機の充電ができるので便利です。スマートフォンを置く場所を考えながら適切な高さに設けることが重要です。
おすすめの位置
子供部屋の場合、デスク横にもコンセントを設置するといいでしょう。またPC利用を考慮して、LANポート付にすると将来子供がPCを利用するようになったときに便利です。 -
■【玄関・階段】必要なコンセントの数と位置
絶対に必要な箇所(家電)・数
〇フットライト
〇掃除機用
玄関では外で使う自転車や日常工具のバッテリーを充電する機会が多いため1~2か所コンセントがあると便利です。また、足元付近にコンセントがあることでフットライトの装着ができ、夜間に明かりを確保できます。
あるといい箇所(家電)・数
〇靴箱上部
靴箱の上にコンセントがあるとインテリア照明や水槽を置いたり、クリスマスなどの季節飾りの設置も実現でき、家に入って最初に目にする玄関をおしゃれな空間にしてくれます。 -
■【屋外】必要なコンセントの数と位置
絶対に必要な箇所(家電)・数
〇高圧洗浄機
〇電気自動車用の充電
外回りには防水用のコンセントを1~2か所設置するのが一般的です。車や外壁を洗浄する際に高圧洗浄機を使用する場合コンセントが近くにあると便利です。また電気自動車をお持ちの方は屋外に電気自動車の充電用コンセントは欠かせません。
あるといい箇所(家電)・数
〇玄関周り
駐車場付近とは別に、玄関周りに防犯カメラやセンサー用、季節ごとのイルミネーション用のコンセントを設置することで、おしゃれで安全な家にしてくれます。用途や便利さを考慮して配置しましょう。
おすすめの位置
テラスやバルコニーのある家では屋外コンセントを1か所作っておくといいでしょう。BBQや焼き肉パーティーのホットプレートを利用する際に大活躍してくれます。 -
■コンセントを決めるための要素
〇コンセントの種類
コンセントには様々な種類があります。
ここではそれぞれの種類と用途をご紹介します。
単相100V 最も一般的に使用されるコンセント。多くの家電がこのコンセントを使用します。 単相200V エアコンなどのハイパワーを必要とする家電で使用するコンセント。電気代としては単相100Vとそこまで差はありません。 USBコンセント 電源アダプタを使わずにUSB充電が可能なため、書斎や仕事部屋にピッタリです。 接地極付きコンセント 食洗器や洗濯機に使用するコンセント。水回りで使う家電には接地極がついています。接地極があることで感電や漏電を防いでくれます。 テレビコンセント アンテナ端子がついたテレビ専用のコンセント。 屋外用コンセント 雨で濡れるのを防ぐ防水カバーがついたコンセント。バーベキューなどの屋外イベントだけでなく、照明や防犯カメラなど日常的に使用することも多いです。 床下コンセント 壁から離れた場所でも延長コードを使わず電源の確保ができるコンセント。
リビングやダイニングの床に多く採用されます。
〇コンセントの高さ
標準的なコンセントの高さは「床から25cm」です。しかし洗濯機や冷蔵庫などの大型家電はコンセントの位置を高い場所に設置している場合もあります。家電によって適したコンセントの高さは異なるので具体的な目安の高さを事前に知っておくことで後々の後悔を減らすことができるでしょう。
【エアコン】
エアコンのコンセントの高さは一般的に床から180~200㎝です。建物の設計やエアコンの種類によって異なる場合があるので、事前にエアコン業者に相談することをお勧めします。
【洗濯機】
洗濯機のコンセントの高さは、一般的には床から105~110㎝です。洗濯機の操作や接続がしやすい高さに設置されるのが一般的です。
【掃除機】
掃除機を使用しやすいコンセントの高さは一般的に床から30~40㎝です。動作を制限せず、掃除機のコードを引っ張りすぎないようにこの高さに設定されています。
〇コンセントの色
コンセントの色には「白」 ・ 「黒」 ・ 「ベージュ」 ・ 「グレー」など幅広い色があります。以前までは白い壁に合わせて白色のコンセントが主流でしたが、現在ではインテリアの多様化に合わせてコンセントのカラーバリエーションも増えています。インテリアや壁の色に合わせてコンセントの色もコーディネートすることでおしゃれな空間に仕上がります。
〇コンセントの設置場所
コンセントは一般的に壁面に設置されます。しかし近くに壁がない場所でコンセントを使用したい場面、壁面にしかコンセントがない部屋だと少し不便に感じるかもしれません。そのような場合にオススメしたいのが「床下コンセント」です。「床下コンセント」は電源を使用するときだけコンセントの役割を果たしてくれます。コンセントの設置場所は生活が快適か不便かを分けるポイントにもなるので、実際にコンセントを利用する場面を思い浮かべながら計画しましょう。 -
■コンセントの配置で後悔しないための注意点
❶“使いやすい”位置にこだわる
スイッチの高さや位置を細かく調整できるところは注文住宅の魅力です。お子様の部屋にはお子様が手の届く高さにスイッチを設置したり、キッチンやリビングでは家事動線を意識してコンセントの位置を決める必要があります。このようにコンセントの位置は暮らしやすさに大きな影響を与える要因でもあるので実際暮らしたときににどのように使うのか生活の様子をイメージして具体的な配置を決めると後悔のない家づくりをすることができます。
❷家具で隠れる場所に設置しない
コンセントの配置計画で失敗しがちなのが、「家具でコンセントが隠れてしまう」、「扉の開閉に支障が出てしまう」という場合です。開け閉めのある家具の扉や引き出しは開けたままの状態でもコンセントは問題なく使えるのか、家具で隠れる心配はないかを事前に確認してから配置の検討をしましょう。
❸施工後の配置変更は「スイッチボックスを壁に仕込む前」までに相談する
配線工事を行う際にスイッチボックスを壁のなかに設置するタイミングまでに間に合えば、スイッチ箇所や配線の変更を受け付けてくれることが多いです。電気工事が終わった後の壁や天井の仕上げに入ると電気配線の追加や変更は、すでに設置した壁や天井をもう一度剥がす必要があり、簡単にできなくなります。電気配線の変更などは工事が進めば進むほど難しくなるため「どの時期に図面の確定を行うか」、「追加費用はどのくらい必要なのか」といったことを事前に聞いておくと、後々のトラブルを未然に防ぐことができるでしょう。 -
■まとめ
今回のコラムでは、注文住宅におけるコンセント設置の理想的な数や配置を間取り別にご紹介してきました。
間取りごとに使用する家電や利用場面をイメージしながらコンセント計画をすることで、実際に住んでから後悔を抑えることができます。
HOLIDAYSではお客様1人1人に寄り添ったご提案をさせて頂いております。
少しでもお家づくりについてお悩みのある方はぜひお近くのスタジオにてご相談くださいませ。