あわせて読みたい

2025年08月30日
2025年08月28日
自宅にいながら自然を感じられる「アウトドアリビング」。リビングの延長として使える開放的な空間は、おうち時間をより豊かにしてくれると人気を集めています。
しかし、実際に取り入れる際にはメリットだけでなく、デメリットや注意点を知っておくことが大切です。今回のコラムは、アウトドアリビングの特徴からメリット・デメリット、快適に楽しむための工夫を実例をもとに分かりやすくご紹介します。
ぜひ理想のお住まいづくりの参考にしてみてください。
CONTENTS
「アウトドアリビング」とは名前の通り「屋外にあるリビング」を意味しますが、実際にはどんな空間を指すのでしょうか?
また、なぜ今多くの人々から注目を集めているのでしょうか。ここでは、その基本的な考え方と人気の理由を解説します!
【アウトドアリビングの基本的な定義】
アウトドアリビングとは、テラスや中庭、デッキなどの屋外空間を、リビングの延長として活用できるように設けたスペースのことです。大開口で屋内とつなげることで内と外の一体感が生まれ、住まいに広がりをもたらします。
第二のリビングとして、ガーデニングやバーベキュー、子どもの遊び場、仲間との憩いの場など多彩に使うことができ、自然を身近に感じながらおうち時間を楽しめるのが大きな魅力です。
近年、アウトドアリビングが注目を集めている背景には、ライフスタイルの変化があります。おうち時間が増えたことで「自宅での時間をより快適に、充実させたい」というニーズが高まり、屋外をリビングの延長として活用できる空間に人気が集まっています。
また、リモートワークが広がる中で、仕事の合間に自然の光や風を感じながらリフレッシュできる場所は、心身のバランスを整える大切な役割を果たします。さらに、自然とのつながりを大切にする価値観が広がりつつあり、外出しなくても気軽に「アウトドア」を楽しめる暮らし方として支持されています。
アウトドアリビングは、住まいに新しい魅力をプラスしてくれる空間です。
ここでは、アウトドアリビングを取り入れることで得られる5つのメリットをご紹介します。
リビングと屋外をつなげることで、空間に視覚的な広がりが生まれ、家全体をより開放的に感じられるのがアウトドアリビングの魅力です。室内でも庭でもない独自の心地よさがあり、インテリアや装飾次第で非日常的な雰囲気も演出できます。
アウトドアリビングは、BBQやホームパーティー、子どものプール遊びなど、家族や友人と楽しみが広がる空間です。リビングとつながっているため、子どもやペットを安心して遊ばせながら室内から見守ることができ、家事や仕事をしながらでも目が届く安全性の高さも大きなメリットです。
アウトドアリビングは、カフェタイムや読書、ヨガ、ガーデニングなど、日常の中でリフレッシュできる癒しの空間です。朝食やアフタヌーンティーを楽しんだり、家族でBBQやおうちキャンプをしたりと、非日常を気軽に味わえるのも魅力です。
アウトドアリビングは、自宅にいながらも光や風、緑を身近に感じられる贅沢な空間です。おだやかな日差しや心地よい風に包まれながら、リラックスしたり気分をリフレッシュしたりと、オープンカフェのようなくつろぎ空間を楽しむことができます。
アウトドアリビングは、家族が自然と集まり会話が生まれるコミュニケーションの場になります。友人を招いてホームパーティーを楽しんだり、緑や照明を取り入れて雰囲気を演出したりと、人とのつながりを深める空間としても魅力的です。
アウトドアリビングには、上記で説明した多くのメリットがありますが、実際に取り入れる際には注意しておきたい点もあります。事前にデメリットを理解しておくことで、「作らなきゃよかった...。」といった後悔を防ぐことができます。
ここからは、アウトドアリビングでよく挙げられる5つのデメリットと、その対策についてご紹介します。
アウトドアリビングは屋外にあるため、家具や床材が雨風や日差しにさらされやすく、汚れや劣化を防ぐために定期的な掃除や手入れが必要になります。
<対策>
→メンテナンスの手間を減らすには、劣化しにくい素材を選んだり、家具にカバーをかけたりする工夫が有効です。
特に床材は、ウッドデッキなら定期的な塗装を行い、人工木材やタイルを採用すればメンテナンス回数を抑えることができます。
アウトドアリビングは外に開かれた空間だからこそ、道路や隣家からの視線が気になって落ち着けなかったり、家族や友人と過ごすときの声やにおいが迷惑になるのではと不安に感じる方もいます。
<対策>
→建物で囲んで中庭のようにしたり、フェンスやスクリーン、植栽を効果的に配置することで視線を遮れます。リビングとの位置関係を工夫することで、プライベート性の高い快適なアウトドアリビングを実現できます。
アウトドアリビングは屋外にあるため、どうしても蚊やハチなどの虫が寄ってきやすく、虫が苦手な方にとってはリラックスできない原因になることもあります。特に夏や秋は虫の活動も活発になり、子どもやペットと過ごす際には注意が必要です。
<対策>
→虫が嫌うハーブを植えたり、虫が寄りにくい波長のLED照明を選ぶことで虫の侵入を防ぎやすくなります。また、防虫ネットを設置すれば、蚊やハチなどが入り込みにくく安心です。このような工夫を取り入れることで、自然を感じながらも快適に過ごせる空間をつくることができます。
アウトドアリビングは屋外空間のため、真夏の暑さや真冬の寒さ、雨や強い日差しなど天候の影響を大きく受けます。その結果、快適に使える日が限られ「思ったより活用できない」というケースも少なくありません。
<対策>
→小さな屋根やオーニング(日よけ)を設置して日陰や雨よけを作ると、天候に左右される日を減らせます。また、雨や風にさらされる家具や小物は、屋外収納や防水収納スペースを活用して保管すると劣化を防ぎやすくなります。
アウトドアリビングは、ウッドデッキやシェード、フェンスなどの設備や、ソファ・テーブルなどの家具、照明器具を揃えると、思ったより費用がかかることがあります。ウッドデッキの塗り直しや家具の買い替えなど、メンテナンスにも一定のコストが必要です。
<対策>
→事前に費用の目安をしっかり確認し、優先度の高い設備から導入することが重要です。また、耐久性の高い家具やメンテナンスの少ない素材を選ぶことで、長期的なコストを抑えることができます。必要に応じて段階的に揃えることで、無理なく快適なアウトドアリビングを実現できます。
+αポイント
アウトドアリビングは開放的で心地よい空間ですが、夜間の話し声やBBQの煙・匂いは近隣トラブルの原因になることもあります。また、道路や隣家からの視線が気になると落ち着けません。
間取り:6+2LDK+S(二世帯住宅)
家族構成:5人家族
延べ床面積(㎡):204.25㎡
間取り:3LDK
家族構成:ご夫婦
延べ床面積(㎡):108.48㎡
間取り:3LDK
家族構成:ご夫婦+お子様1名
延べ床面積(㎡):126.69㎡
建築費用:2000万円~2499万円
間取り:2LDK
家族構成:ご夫婦+ワンちゃん
延べ床面積(㎡):105.99㎡
建築費用:2000万円~2499万円
間取り:3LDK
延べ床面積(㎡):118.76㎡
建築費用:2500万円~2999万円
アウトドアリビングをつくるうえで、まず大切なのは「どのように使いたいか」をはっきりさせることです。例えば、家族や友人とバーベキューを楽しみたいのか、子どもの遊び場にしたいのか、ゆったりと読書や昼寝を楽しむスペースにしたいのか。目的によって必要な広さや設備、家具は大きく変わってきます。
屋外空間には限られた広さしかないため、室内のように自由にレイアウトするのは難しいからこそ、最初に使用目的を明確にしておくことで、デザイン性や機能性を考慮したに選択ができ、結果的に「作ったのにあまり使わなかった…。」といった後悔を防げます。
アウトドアリビングを快適に使うためには、室内とのつながりを意識した間取りと動線計画が欠かせません。
リビングやキッチン、トイレと近接させることで日常的に使いやすくなり、家族や友人とのコミュニケーションも自然に広がります。特にキッチンからスムーズに出入りできれば、バーベキューやパーティーの際に食材や飲み物を運ぶのも便利です。
さらに、電源や水回りをあらかじめ計画しておくことも重要です。屋外照明や電化製品を使うためのコンセント、水道の設置があれば、調理や片付け、ガーデニングも快適になります。動線と設備を工夫することで、アウトドアリビングを使いやすく実用的な空間に仕上げることができます。
アウトドアリビングの快適さは、選ぶ素材によって大きく変わります。今回は代表的な4つの素材の特徴をまとめました。デザイン性だけでなく、費用やメンテナンスのしやすさまで考慮して選びましょう。
特徴 | 導入コスト | メンテナンス | |
---|---|---|---|
コンクリート | シンプルでモダンな印象。雑草が生えにくく、コストを抑えやすいのが魅力。 | 低 | 掃除はしやすいが、経年でひび割れのリスクがある。 |
人工芝 | 1年中緑を楽しめ、子どもやペットの遊び場に最適。転んでも安心で裸足でも快適な空間。 | 中 | 雑草対策は不要だが、劣化したら張り替えが必要になる場合がある。 |
ウッドデッキ | 木のナチュラルな風合いや、あたたかみが魅力。人工木なら腐食やシロアリに強く、メンテナンスも手軽。 | 中-高 | 天然木は塗装や防腐処理が必要。 |
タイル | 高級感があり汚れに強い。耐久性の高さも魅力。 | 高 | 掃除しやすいが、夏は熱くなりやすい。 |
アウトドアリビングを快適に使うためには、必要な設備をあらかじめ計画しておくことが大切です。ここでは「必須級」と「あると便利」な設備をご紹介します。
■照明
屋外用の照明を設置すると、夜間もアウトドアリビングを活用できます。天井から吊るすペンダントライトや、シンボルツリーや外壁をライトアップする照明を取り入れると、日中とは違うラグジュアリーな雰囲気を演出可能です。インテリアとしても効果が高く、室内から見ても楽しめます。
■外部コンセント
屋外で家電を使う場合は、コンセントがあると非常に便利です。照明やプロジェクター、電気調理器具、スマホ充電、メンテナンス用の高圧洗浄機など、多用途に活用できます。屋外用の防水コンセントを選ぶことで、雨や虫によるショートの心配も減らせます。あわせて読みたい
注文住宅の理想的なコンセントの数と配置は?注意点と合わせて間取り別に解説
■水道(スロップシンク)
アウトドアリビングの近くに水道やシンクを設置しておくと、子どもの水遊びやペットの足洗い、バーベキュー時の片付け、ガーデニングの手入れなどがスムーズになります。室内と往復せずに作業ができるため、利便性が大きく向上します。
■シェード・オーニング
強い日差しや雨を避けるために屋根やオーニングを設置すると、天候を気にせずアウトドアリビングを使いやすくなります。可動式のオーニングなら、必要なときだけ広げて使用できるため、季節や天気に応じて柔軟に対応可能です。熱中症や体の冷えを防ぎ、快適な外空間をつくれます。
■スピーカー
音楽や映画、自然音などを取り入れることで、アウトドアリビングの雰囲気をさらに豊かにできます。屋外用の防水スピーカーを設置すれば、雨や水濡れも気にせず利用可能です。
アウトドアリビングでは、屋外環境に耐えられる高耐久・高機能の家具を選ぶことが重要です。
特に軽量でコンパクトに収納可能なデザインなら、悪天候時に室内へ簡単に移動でき、スペースも有効活用できます。
●水や汚れに強い素材を選ぶ
→屋外でも安心して使える、耐水・耐汚性の高い素材を選ぶといいでしょう。
●クッションは撥水加工のものを
→雨や水はねを気にせず使えるため、お手入れが簡単です。
●雨が溜まりにくいデザインを選ぶ
→水がたまりにくい形状なら、乾かす手間が減りメンテナンスも楽になります。
●紫外線に強い素材で劣化を防ぐ
→長く美しい状態を保つには、UV加工や耐候性の高い家具がおすすめです。
朝の光を浴びながら屋外でゆったりとコーヒーやブランチを楽しむことで、まるでカフェにいるかのような特別な時間を演出できます。お気に入りのテーブルとチェアを置けば、日常から離れたリラックス空間になります。
外の風や自然を感じながら作業することで、室内とは違った気分で集中力を高められます。テーブルとチェア、必要に応じて日除けやパラソルを用意すれば、快適なワークスペースに早変わりです。
ソファやハンモックに身を委ね、雑誌や本を読む時間は心身をリフレッシュするひとときになります。ナチュラルカラーの家具や柔らかいラグを組み合わせれば、さらに居心地のよい空間になるでしょう。
テントやランタンを設置すれば、自宅で手軽にキャンプやグランピングを楽しめます。子どもも大人もワクワクできる非日常空間を、自宅の庭で体験できるのが魅力です。
夏の暑い日は屋外で水遊びを楽しめ、子どもが元気に遊ぶ姿を安心して見守れます。水遊びだけでなく、簡単な水鉄砲や噴水遊びにも対応できるスペース作りがポイントです。
照明や音楽を取り入れれば、屋外で大人の雰囲気を楽しめるナイトバーに変身。キャンドルや間接照明を工夫すれば、リラックスしながら友人とおしゃべりを楽しむことができます。
プロジェクターを使って映画鑑賞や星空観賞を楽しめば、家族や友人と特別なナイトタイムを過ごせます。屋外ならではの広がりのある空間で、星空や映像を満喫できるのが魅力です。
アウトドアリビングは、自宅にいながら自然を感じたり、家族や友人と特別な時間を楽しめる魅力的な空間です。
ただし、虫や天候、費用、近隣への配慮など、事前に知っておきたい注意点もあります。
大切なのは、メリットとデメリットを踏まえたうえで、ご自身のライフスタイルや住環境に合うかどうかを見極めることです。
工夫や対策を取り入れれば、快適で長く愛せるアウトドアリビングを実現できます!
HOLIDAYSでは、自由設計でお客様の暮らしや趣味に寄り添ったプランをご提案し、耐震・断熱・気密性能に優れた住宅性能で安心・快適な住まいづくりをサポートしています。
理想の空間を叶えたい方は、ぜひ今回のポイントを参考に、アウトドアリビングを取り入れた住まいづくりをご検討ください。