家庭用蓄電池ってどんなもの?導入のメリットとは
2022年11月30日
2024年06月13日
日本は災害大国と言われており、自然災害が発生しやすくその被害も大きいです。ここ数年を振り返ってみても、毎年のように地震・大雨・台風といった自然災害が発生しており、大規模な停電が起こっています。一度停電してしまうと、電気の復旧までに数日から1週間以上かかるケースもあり生活に大きな支障が生じます。いつ起こるか分からない、避けられない災害だからこそしっかりとした備えをしておきたいですよね。
こうした災害時の備えとして、家庭用蓄電池への関心が高まっています。そこで今回は、家庭用蓄電池導入のメリット・デメリットについて紹介いたします。お家づくりを検討されている方は、是非参考にしてください。
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家庭用蓄電池ってなに?
蓄電池は、充電して電気を貯めておくことで繰り返し使用できる電池のこと。家庭用蓄電池は好きな時に電気を貯め、必要な時に電気機器に電気を供給できます。
蓄電池の種類はリチウムイオン電池、鉛電池、ニッケル水素電池、NAS電池などが挙げられますが、2022年現在、小型で大容量であるリチウムイオンが家庭用蓄電池として使用されるケースが高いです。
蓄電池は身近なものにも使用されており、携帯電話、パソコン、車のバッテリーなどに用いられ私達の生活に欠かせないものになっています。
家庭用蓄電池は主に2つに分けられます。
●系統非連系タイプ
ポータブル型とも呼ばれ、自然災害による停電時など非常時の際に活躍します。電力会社から購入した電気を蓄電することが可能で、充電はコンセントから行い、非常時には直接繋いですぐに電気を使うことができます。
あくまでも一時的な利用になるので、太陽光発電と連携して電気代の削減をする為の利用には向きません。
●系統連系タイプ
定置型とも呼ばれ、導入には分電盤までの電気配線工事が必要です。電力会社の電力系統に蓄電システムを接続し、蓄電池に電気を充電することが可能で、太陽光発電システムでつくった電気を蓄電して使うこともできます。太陽光発電との連携を行うことで電気代を抑えることができるので、近年太陽光発電システムと系統連携型蓄電池を組み合わせて採用するご家庭が増えています。 -
蓄電池を取り入れるメリット
ここまでは蓄電池の概要や種類について説明いたしました。ここからは、蓄電池導入のメリット・デメリットについてお伝えいたします。
●非常時に電気が使える
いつ起こるか分からない停電時の備えになります。電気が止まってしまっても、蓄電池を準備しておけば最低限の電気を利用することができます。
●電気代を抑えられる
家庭用蓄電池は、電気を貯めて必要な時に使用できます。下記2つの方法を上手く活用することで電気代を抑えることができます。
①深夜に電気を貯めて昼に使用する
電気料金プランを夜間の電気代が安いプランに設定し、夜間に貯めた電気を昼間に使用することで電気代の節約が可能です。
②太陽光発電システムを連携させる
太陽光から作ったエネルギーを使用することで電気料金を抑える方法です。日照時間に電気を作り、夜間に使うことができます。 -
蓄電池を取り入れるデメリット
次にデメリットをお伝えします。
●初期費用が高い
一番のデメリットは費用が高いことです。以前と比べると価格は下がってきていますが、家庭用蓄電池と工事費用を合わせると決して安いとは言えません。初期費用は機器のメーカー、容量などによって異なりますが100万円~200万円が相場と言われています。導入を検討するご家庭は、事前に設置費用やコストを考えましょう。
●劣化する
蓄電池は、耐久年数・使用回数に限りがあります。蓄電池の寿命はサイクル数で表記されているので、事前に確認して使用するようにしましょう。使用環境によっては劣化が早まり、思っていたより早く交換が必要となる可能性があります。 -
まとめ
いかがでしたでしょうか。今回は、家庭用蓄電池導入のメリット・デメリットについてご紹介しました。
いざという時の備えや、現在の電気代高騰を考えると導入したほうがいいのでは?と不安になる方も多いかと思います。しかし、導入すれば必ずメリットがあるというわけではありません。ご家庭の電気の使い方や予算に合わせて導入を検討する必要があります。家庭用蓄電池は、新築時、リフォーム時でも取り入れることができます。導入を検討される際は、建築会社や販売店に相談することをオススメします。
家庭用蓄電池の導入は、災害時の備えや電気代の削減にもなるので今後導入の普及が予想されます。注文住宅を建てる際に家庭用蓄電池の導入を検討されている方は、お気軽にご相談ください。