長期優良住宅は一般住宅と何が違う?メリット・デメリットもご紹介
2021年09月20日
2024年06月14日
長期優良住宅という言葉を聞いたことありますか?
長期優良住宅とは、簡単にいうと「将来に渡り長く住み続けれらると国から認められた住宅」のことをいいます。
国が定めた認定条件をクリアすることで、税制面などの優遇措置を受けることができます。しかし申請などに時間がかかってしまうなどデメリットもあります。
今回はそんな長期優良住宅についての、認定条件やメリットデメリットについてのお話です!
CONTENTS
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長期優良住宅とは
改めて長期優良住宅とは、「長期優良住宅の普及の促進に関する法律」に基づいて認定された住宅のことをいいます。さらに国土交通省が認定基準を定め、耐震性、省エネ性などが一定基準を上回ることを認定する制度のことです。
この法律は2009年(平成21年)から施行されています。また既存住宅の増築・改築を対象とした認定も2016年(平成28年)より開始されています。
それでは、実際に長期優良住宅の家を建てるために必要な認定条件について解説します。 -
長期優良住宅の認定条件
▶劣化対策
数世代にわたって構造躯体が使用できること。
通常考えられる維持管理下で、建物を使い続ける期間が100年以上になるような措置がされていることが必要となります。
(床下空間330㎜以上確保、劣化対策等級3相当)
▶耐震性
極めて稀に発生する地震に対し、継続して住むための改修の容易化を図るため、損傷レベルの低減を図ること。
(耐震等級2以上または免震建築物など)
▶リフォームのしやすさ
居住者のライフスタイルの変化等に応じて間取りの変更が可能な措置が講じられていること。
▶バリアフリー対策
将来バリアフリー改修に対応できるよう共用廊下等に必要なスペースが確保されていること。
▶省エネルギー性
必要な断熱性能等の省エネルギー性能が確保されていること。
(省エネルギー対策等級4以上)
▶住居環境
良好な景観の形成、その他の地域における居住環境の維持及び向上に配慮されたものであること。
▶居戸面積
良好な居住水準を確保するために必要な規模を有すること。
一戸建ては75㎡以上、少なくとも1つのフロアの床面積が40㎡以上あること。
▶維持保全
構造躯体に比べて耐用年数が短い内装・設備について維持管理を容易に行うために必要な装置が講じられていること。
以上が長期優良住宅の認定条件です。
数多くの認定条件がありますが、どれも安心して快適に暮らすためにプラスになる条件です。 -
長期優良住宅のメリット・デメリット
長期優良住宅にはさまざまなメリットがある反面、デメリットもあります。
次はメリット・デメリットについて解説します。
メリット■所得税における住宅ローン控除
借り入れしたローンの、年末の残高の1%が所得税から控除されます。
一般の住宅だと控除対象限度額が4000万円であるのに対して、長期優良住宅なら5,000万円控除されます。
10年間適用されるので最大100万円程の差が生まれます。
■投資型減税
長期優良住宅にかかった費用(上限500万円)の10%が、年末の所得税額から控除されます。
■不動産取得税の減税
不動産を取得したときや、新築・増築したときに、不動産取得税がかかります。新築住宅だと、不動産取得税=(固定資産税評価額ー1,200万円)×3%となるのに対し、長期優良住宅だと軽減率が大きく、固定資産税評価額ー1,300万円)×3%(となります。
■登録免許税
不動産を取得すると、登記の申請が必要になりますが、長期優良住宅だと登録免許税も軽減されます。
一般の住宅だと0.15%に対し、長期優良住宅だと0.1%となります。
■固定資産税
新築を建てたり、購入した場合は、一定期間、固定資産税が2分の1に軽減されます。しかし長期優良住宅であれば、5年から7年まで、軽減期間が延長 しかし、購入の時期や暮らし始めた時期によって、内容が変わってきますので、国税庁のHPで確認するようにしましょう。
上記以外にもフラット35Sやフラット50などの好条件なローンが組めたり、地震保険料の割引、地域型住宅グリーン化事業の補助金が受けられる場合があるなど、たくさんのメリットがあります。
デメリット■着工期間
長期優良住宅の新築を建てるとき、一般の住宅を建てるよりも数週間~1か月、場合によってはそれ以上の時間がかかる場合があります。
しかし長期優良住宅の建築に実績があるハウスメーカーや工務店なら、よりスムーズに進められるので、最初に実績があるかの確認をすることをお勧めします。
■建築コスト
長期優良住宅の基準に合わせようとすると、それなりのコストがかかってしまいます。
耐震性や、居住の快適さなど、基準を満たさないといけないので、材質や建築構造のほか、工期が長いことによる人件費もコストが増える要因となります。
■申請費用
長期優良住宅を申請するのにコストがかかります。行政によって金額は異なりますが、ご自身で一戸建てのお住まいを申請すると5~6万円ほどかかると言われています。しかし実際はハウスメーカーや工務店を通して申請書類を作成してもらうため、20~30万円程かかるのが一般的です。
■定期点検
長期優良住宅は建築・入居後も定期点検が必要です。認定基準には維持保全も含まれているため、建築間に提出した「維持保全計画」に従って点検し、必要に応じて修繕が必要となります。維持を怠った場合、認定を取り消される場合があるので注意が必要です。
しかし、今後も快適で安全な住宅を維持するためのメンテナンスになるので、必要な経費と考えてみてはいかがですか。
以上が長期優良住宅のメリットデメリットです。 -
まとめ
長期優良住宅には、税制面の控除や補助金、低金利の住宅ローンを活用できるなど多くのメリットがあります。
もちろん、各家庭によって生活スタイルは様々なので長期優良住宅が合わない方も中にはいるかと思います。
少しでも興味がある方、自分たちは長期優良住宅が向いているのかどうか気になる方はお問い合わせください。
弊社では、長期優良住宅の実績も何件かございます。メリット・デメリット双方をしっかりご理解していただいた上でお客様に合わせたご提案をさせていただきます!