テレワーク時代に対応する、書斎のある間取りについてのお話し
2019年12月19日
2024年06月20日
マイホームを検討していく中で、自身の書斎スペースがほしいと思ったことはありませんか?
今回のコラムでは書斎のメリット・デメリットだけでなく、書斎のタイプや、考えるべきポイントを解説します。
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書斎とは?書斎をもつメリット・デメリット
最近では感染症対策のためにリモートワークに対応する企業も増え、家でも仕事ができるスペースが欲しいと考えている方も増えてきているそうです。実際私もテレワーク初期の頃は「自宅での仕事は通勤もないし快適だろうな」と考えていましたが、仕事用でない机と椅子で無理な姿勢が続いたことで腰痛になってしまったり、ビデオ会議中に家族が写り込んでしまったりと「書斎があればなぁ」と考えるようになりました。
アフターコロナではこれまでの職場に行って働くという常識が崩れ、在宅ワーク、リモートワークが一層普及していくことが予想されます。
これからマイホームを建てるなら、ぜひ書斎を検討したいところですね。
ー 書斎とは ー
書斎とは「家の中で、文を書いたり読んだりする部屋」のことをいいます。
現代ではワークスペースとも言われており、「自宅で仕事をする」「パソコン作業をする」「家計簿をつける」「子供の学校関係の書類の整理」「趣味を楽しむ」などの様々な用途に使われることが多くなってきています。
それでは書斎のメリットを確認してみましょう。
ー 書斎のメリット ー
■仕事や作業に集中して取り組める
ダイニングテーブルやリビングですと、家族がいたり、仕事に関係ないものが近くにあったりと、どうしても集中力が切れがちになってしまいます。
仕事やPC作業をするための専用スペースを設けることで、集中できるようになります。
■趣味を愉しむ自分だけの空間に
書斎は一人の時間を邪魔されないプライベート空間です。
読書やPC、演奏など、自分の趣味をとことん楽しむためのスペースになります。
■整理整頓しやすくなる
家のあちこちに自分の趣味や仕事の書類やアイテムが散らばっているという方もいらっしゃるのでないでしょうか。
仕事や趣味に関するモノを書斎に集めて置けるので、モノが散らかりにくい家になります。
■メリハリをつけやすい
仕事や家事を途中で切り上げないといけない時や、中断したい時、毎回片づけるのは時間がかかり、効率が悪くなってしまいます。
仕事や家事専用のスペースを設けておくことで、そのままの状態で置いておいても、他の作業の邪魔にならなくなります。
次にあげるのは、書斎のデメリットです。
「あったほうが便利だろう」で導入するのではなく、使用シーンや書斎での過ごし方まで考えて導入を検討しないと、メリットがデメリットとなってしまうケースも、、、
デメリットまでしっかり把握したうえで、書斎を導入するかどうか検討しましょう。
ー デメリット ー
■将来的に使わなくなる可能性がある
しっかりとイメージを決めないまま、書斎を作ってしまうと結局使わなくなり、荷物置き場になってしまうことも。
■収納やコンセントが足りず使いにくい
収納やコンセントの位置まで考えないと、せっかくの書斎が使いにくくなってしまいます。
■家族の時間が短くなることも
居心地の良い空間になると、なかなか出てこなくなり閉じこもりがちになってしまい、家族とのコミュニケーションが減ってしまうというお声も聞きます。 -
書斎の種類
書斎の種類は大きくわけて3種類です。
1.オープン型の書斎
2.半個室型の書斎
3.個室型の書斎
それぞれの書斎の特徴を知り、どのタイプが自分にあっているか考えてみましょう。
ー オープン型の書斎 ー
LDKや寝室の一角を書斎として使えるようにしたタイプです。一般的にはワークスペースと呼ばれることが多いかもしれません。
少しの追加費用で済み、床面積の消費も少ないため、もっとも実現しやすい書斎のタイプでもあります。
デメリットとして、プライベートと仕事の切替が難しい点が挙げられますが、小さなお子様がいるご家庭で、子どもの様子を見ながら仕事や家事をしたいという方にはおすすめです。
ー 半個室型の書斎とは ー
完全に壁で囲わないスペースを書斎として活用しているタイプが半個室型の書斎です。
個室型の書斎に比べると床面積を取らず、費用も抑えられるのが特徴です。
ただし、個室型に比べると防音性能は低いため、設置する場所を考える必要があります。
ー 個室型の書斎とは ー
個室型の書斎は、その名の通り部屋として独立している書斎のことをいいます。
防音性は高く、周囲の影響を受けにくいため、仕事や家事、趣味に集中したい方におすすめです。
一方、書斎タイプに比べると床面積を最も多くとりがちで、費用も高くなります。また、エアコンなど空調も考える必要が出てきます。
上記の3タイプを把握したことで自分にどのような書斎が合っているか、イメージが湧いてきたのではないでしょうか。
個室の書斎や、オープン型の書斎も作る場所によって感じ方が大きく変わってきます。
■家事効率の良いデスクコーナー
リビングの一部や、ベランダまでの廊下スペースなど家事導線を考えて配置することで、子供の様子を見ながら作業を行うことが出来ます。
■就寝前のひとときにリラックスできるスペース
寝室の一部に書斎を設けることで、就寝前の読書を楽しんだり、日記を書いたりとリラックスして過ごすことが出来るスペースです。
■隠れ家のようなプライベートスペース
狭くても自分だけの書斎スペースが欲しい場合は、デスクと書棚が設置できるスペースを確保し、個室型の書斎をつくることで自分だけのプライベート空間になります。
■リビングを見わたせるデスクコーナー
階段の踊り場に書斎スペースを設けたり、ロフト部分を作り書斎スペースにするなど、リビングにいる家族の気配を感じながら仕事やパソコン作業が出来るスペースになります。
他にも、階段下の空いたスペースを活用したり、パントリーの中に書斎を作って家計簿を書いたりするなど、設計の工夫次第で、お客様に合った書斎スペース、ワークスペースを実現できます。 -
書斎を作る時のポイント
それでは最後に書斎を導入する時に気を付けてほしいことをお伝えさせていただきます。
1.書斎が必要かどうか考えよう
まず最初に、ご自身の生活に書斎が必要かどうか考えてみましょう。
書斎をつくるには、それなりの床面積と費用がかかります。せっかく書斎をつくったのに、結局使わなくなってしまったら非常にもったいないです。
今現在の暮らしや将来のライフスタイルを考え、書斎が必要かどうか、どのタイプが最適かを考えてみましょう。
2.使用シーンを明確にしておこう
次に、仕事として使用するのか、趣味としてまた読書のためのスペースにするのか使う頻度を明確にしておくことも大切です。
書斎をどのように使うのか明確にしておけば、個室型の書斎にするのか、オープン型で作るのか判断しやすくなります。
例えば、仕事でメインに使用する方や、集中して作業をしたいとなれば、個室としての書斎が良いですし、子供の様子をみたり、家事をしながら作業をしたい、ちょっとした読書ができたらいいとなればオープン型や半個室型がいいかと思います。
3.書斎をつくる場所はどうするか
書斎をどこに作るかは、いつ書斎を使うかも重要なポイントとなってきます。
日中に書斎を使うことが多いのであれば日当たりなどの明るい場所に作るのがいいかと思いますが
夜に使うことが多い場合は、日当たりを気にせず書斎室を配置すると書斎以外の間取りも考えやすくなると思います。
4.コンセントの位置や収納量
パソコンにモニター、プリンターなど、仕事をする時は、意外とコンセントの数が必要になります。
書斎のデスク回りにはなるべく多くのコンセントを配置しておくと使い勝手が良くなるでしょう。
また、本棚を造作でつけておくと、収納にも困らなくなり、書斎内の整理整頓がしやすくなります。 -
まとめ
書斎は仕事をするスペースだけのことを指すのではなく、読書や趣味を楽しむスペースとして使うこともできます。
色々な使い方があるので、家にあると便利で楽しいと思います。
在宅ワークなど、家にいる時間が長くなると予想されている現代だからこそ、今後書斎を持つ家庭も増えていくと思います。
かといってとりあえずで書斎を作ってしまうと使わない書斎になってしまう場合もございます。
まずは、ご家族と今後どのように家の中で過ごすのかを話し合ってみるのも良いかもしれません。
書斎が必要かどうか、必要であればどのタイプにするのかを事前に明確にしておきましょう。
当社では、毎日を愉しむためのデザイン住宅を設計・建築しており、書斎やワークスペースを設計した事例も数多くございます。
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